馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

2009年の成績を振り返る。

<12月トータル>

  • 中央戦績:31戦2勝(2.5.4.4.1.15)
  • 地方戦績:0戦0勝 (0.0.0.0.0.0)
  • 中央獲得本賞金:6,000万円
  • 地方獲得本賞金:0万円
  • 勝ち鞍

▼3週目にロードアリエスが敗れたことで月間未勝利も覚悟しましたが、週末にミラクル連発。いや、人気薄だったとはいえメトロノースは個人的に期待していましたし、馬券も取れました。しかしマイネルアルセーヌは……競馬って不思議ですね。ちなみにこれが一口生活での障害初勝利でした。じっくり見るようになれば障害レースも面白いのかもしれないな、という印象も。現金なものです。


<2009年トータル>

  • 中央戦績:302戦28勝(28.41.27.20.20.166)
  • 中央獲得本賞金:53,023万円
    • 馬主ランキング21位相当
    • 厩舎ランキング32位相当
  • 1走当賞金:253万円
  • 出走頭数:56頭
  • 勝利頭数:22頭
  • 1頭当賞金:946万円


▼上半期がひどい成績でどうなることかと思いましたが、下半期でなんとか帳尻を合わせた感じ。

中央の勝利数ベースでは全国調教師リーディング15位相当、本賞金ベースでは17位相当でした。出来すぎです。ちなみに出走数ベースでは34位。ここは勝ち鞍と違ってある程度意図的にコントロールできそうなところですので、ラフィアン・セゾン馬を徐々に増やすことで改善できればな、と。結果的にそれで勝ち鞍数や獲得賞金が落ちても、出走数を増やしつつ馬価格を落とす方向で、なんとか収支均衡を図りたいところ。

2008年の成績を振り返る。 - 馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)

と昨年末に書いていましたが、本賞金ベースでは出来すぎだった昨年に比べ落ち着いたものの、出走数はひとつの目標にしていた300戦超えで厩舎ベースで23位相当。昨年はブルーメンブラットのG1含む重賞2勝というボーナスがありましたから、その補正をなかったものとして考えると横ばいという感じ。概ね狙い通りに推移していると考えて良いでしょう。また、

数字的な目標と言うのは特にないんですが、自分の出資頭数だと年間の出走頭数が50頭前後、1頭当たり年5〜6走&1,000万円というのが目安だと思っていますので。

2009年8月の成績を振り返る。 - 馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)

ということも書いていましたが、これに関しても出走数を維持しつつ頭数をもう少し絞り込めば……という状況まで来ました。明け2歳は今のところ12頭で、仮に増えてもあと2〜3頭ぐらいまでだと思いますので、彼ら彼女らがいかにコンスタントに走ってくれるかが勝負。



<年度別成績表>

年度 1着 2着 3着 着外 合計 出走頭数 本賞金 1走当 1頭当
2001 1 2 0 0 3 1 990 330 990
2002 2 1 0 9 12 6 1350 113 225
2003 8 2 7 25 42 12 7470 178 623
2004 8 13 6 79 106 29 11190 106 386
2005 24 11 13 108 156 36 32430 208 901
2006 36 17 15 154 222 47 55321 249 1177
2007 16 17 15 185 233 49 34033 146 695
2008 30 28 28 185 271 59 68569 253 1162
2009 28 41 27 206 302 56 53023 176 947
合計 153 132 111 951 1347 125 264376 196 2115
※頭数は年度単位の延べ出走頭数、但し合計欄は全年度トータル
▼1頭当たりの成績を見ると山・谷・山・谷と来ていますが、どん底だった2007年に比べれば大分マシ。1頭当たりの出走回数で考えると、昨年の4.59→5.39へと劇的に改善しているとも言えます。大きなところを取りたい気持ちもありますが(特にクラシックへの憧れは強いです)、とりあえず今一番意識しているのは収支均衡。この頭数・クラブ数でというのは正直不可能に近いかもしれませんが、それだけにどこまでできるか楽しみではあります。


<月別成績一覧(中央のみ)>

1着 2着 3着 着外 合計 本賞金 主な勝ち鞍
1 2 3 1 16 22 2514 3歳未勝利(マイネルシュトルム)
2 1 2 2 16 21 1780 500万下(ティルフィング)
3 2 3 4 17 26 3865 500万下(トランスワープ)
4 1 2 2 15 20 2478 3歳未勝利(マイネプリンセス)
5 1 3 2 19 25 3315 3歳500万下(ピースエンブレム)
6 5 1 0 8 14 5760 稲村ヶ崎特別(トランスワープ)
7 3 3 1 16 23 5695 五頭連峰特別(ドリームゼニス)
8 3 5 7 21 36 7757 500万下(マイネプリンセス)
9 2 3 1 16 22 3600 九十九里特別(ロードアイアン)
10 4 4 1 18 27 4022 500万下(キャトルマン)
11 2 7 2 24 35 6237 2歳未勝利(ドリームバレンチノ)
12 2 5 4 20 31 6000 摩耶S(メトロノース)
28 41 27 206 302 53023 摩耶S(メトロノース)
※本賞金単位は万円(以下の表も同じ)
▼毎月勝利はなんとか継続。上半期の不調ぶりは目を覆うばかりでしたが、割合の高いシュトルム・プリンセスのマイネル3歳コンビがコンスタントに出走していたので、字面ほどひどい収支にはならず。こうしてみると、準オープン以上での勝利は年内最終出走のメトロノースだけで、オープン・重賞ではレディルージュの2着(4回)が最高。ローコストオペレーションの結果といえばそれまでですが、多少寂しいなという気も。
 しかしそういえば、2008年のラスト出走も、オフィサーのギャラクシーS勝利だったなぁ。それをレース前に思い出していれば、もう少しガツンと張り込めた……かどうかは分かりませんが。


<2歳馬成績>

  • 中央戦績:61戦3勝(3.12.6.10.4.26)
  • 中央獲得本賞金:6,505万円

▼とにかく2着が大杉。まぁある程度覚悟していたことではありますが……。
 というのも、自分の馬の見方のひとつとして、「基本的に、馬に(一定の)張りと硬さがあるほど、“勝ち切る”適性は高い」というものがあります(単純な能力の高さとはまた別)。しかしその適性は、当たり前ですが故障リスクと隣り合わせです。もちろん張りと柔軟性を併せ持っている馬もいないわけではありませんが、それを探すのはとても大変。なので、どちらを採るかという選択になった時に、現3歳からは意図的に「柔らかい」方をチョイスするようにしています。特に現2歳はその傾向が顕著。
 もちろん偶然かもしれませんが、個人的にはある程度推測通りの結果かな、という手応えはあります。現時点で2着経験が有る未勝利馬が4頭いるので、彼らにはなんとか順当に勝ち上がってもらって、あとは残りの馬がどれだけ変わり身を見せてくれるか。ひとつ(まぁできれば4歳夏までにふたつ)勝ってさえくれれば、コツコツ走ってくれるタイプの馬は多いと思いますので、2歳戦での勝ち上がり率は一息だったものの、来年以降に期待が持てないわけではないと考えています。
 ちなみに世代ごとの2歳戦成績をまとめてみるとこうなりました。

世代 出資
頭数
出走
頭数
出走率 出走
合計
1頭当 1着 掲示板率 本賞金 1頭当 平均
募集額
現6歳 20 8 40.0% 11 0.6 3 63.6% 2370 119 3097
現5歳 21 7 33.3% 12 0.6 1 33.3% 1260 60 2736
現4歳 22 7 31.8% 24 1.1 3 33.3% 4060 185 2941
現3歳 18 14 77.8% 41 2.3 6 68.3% 6870 382 1981
現2歳 19 14 73.7% 61 3.2 3 57.4% 6505 342 1671
景気のあおりと供給過剰の状況を受けて、募集価格は全体的に下降傾向なのではないかと思いますが、その中でも意識的に安馬にシフトしてきた効果は出てきた感じです。あとはその中から丈夫で早めからコンスタントに、そして長く走れる(つまり一定以上の能力のある)馬をチョイスする目を養えれば、と。それが一番難しいんですが……。




<登録抹消馬2009>

  • 3月
    • セイリングシップ
      • 規約一杯の6歳3月まで走って21戦して2勝。欲を言えば小島太厩舎時代にもう少し順調に使えていれば……という思いもありますが、最後までよく頑張ってくれました。転厩後の2勝目は感激したなぁ。
  • 4月
    • グロリアーナ
      • 蹄骨骨折で未出走引退。名付け馬でもあり、思い入れは強かったんですが……。肢勢の問題かなとは思うんですが、厩舎のマネジメントにも多少の疑問は残る印象も。繁殖にはなれたんだろうか……。
  • 5月
    • ムーンリットショア
      • NF空港から出られないまま、3歳の5月に骨盤骨折の疑いで予後不良。サンデーR初の出資馬は、非常に残念な結末を迎えてしまいました。ちなみにカタログの隣のページに載っていたのが、同じフジキセキ産駒のデグラーティア。板子一枚下は地獄、というか。
    • ロードグレイシア
      • 屈腱炎との闘いだった現役生活に、ついにピリオド。能力は確かだったんですが……。僕の出資傾向をシフトさせた要因の1頭となったこともまた確かでした。姉のプラウドも持ってましたし、思い入れのある1頭でしたが、残念。
    • エスプリヌーヴォー
      • 同じく屈腱炎で無念の引退。グレイシアもそうでしたが、芦毛は難しい、という印象もまた僕に強く残しました。脚元の乾燥度がとてもわかりづらいので、メトロノースのように明らかに造りに余裕のある馬以外は選びづらい、というのが今の判断です。
  • 8月
    • ウインカスケード
      • 左前繋靭帯炎で引退。まさか500万下を勝てずに終わるとは……。飛越のセンスがあるとして障害にも挑戦しましたが、3戦して惨敗続き。そして故障ですから、かわいそうな結果になってしまいました。
  • 9月
    • ウインカーディナル
      • タフに走り続けて38走。ブライアンズタイム産駒の模範のような1頭でした。本格化してからオープンに上がるまでは、毎回のように最速かそれに近い上がりタイムを叩き出し、ダートの差し馬として個性的な走りで楽しませてくれました。またオープンで頭打ちになってからも、短距離・芝長距離・障害(練習)と色々試してもらい、そういう意味でもストレスの少ない馬でした。またこんな馬に出会いたいものです。お疲れさまでした。
    • ウイントリガー
      • 2歳から活躍し、古馬になって短距離で復活。北九州記念で4着に入った時は、明るい未来ばかり想像したものですが……その矢先、腸捻転と腹膜炎を発症し無念の予後不良。ただただ残念です。改めて冥福を祈ります。
    • ウインボールド
      • 新馬戦を勝った時は将来を嘱望しましたが、速い脚がなく、またタイプ的に山内厩舎とミスマッチだったこともあって、最後は満身創痍の状態でした。
    • ウインシンシア
      • 新馬戦であの「最強の未勝利馬」ヤマニンリュクスに勝つと、チューリップ賞3着、桜花賞6着。これは将来楽しみだと思ったら、そこからなんと500万下で12戦足踏み。降級前に勝てなかったのは残念でしたが、その後500万下と1000万下の特別を勝利。牝馬で27戦もしてくれましたし、とても馬主孝行な馬だったと思います。将来この馬の産駒に出資できる日が楽しみ。
  • 10月
    • タイタニックブロー
      • 初出資馬、クライスレリアーナの初仔。成績的には残念としか言いようがないものでしたが、これで踏ん切りがついたかなと。
    • マイネルレギメント
      • 大型馬で、「ラフィアン的」な使われ方に脚元が耐えられませんでした。素質はあったと思われるだけに残念。
  • 11月
    • ヴァンジェーロ
      • 中央デビューは果たせませんでしたが、再ファンドで戻ってきて、中央初勝利が5歳11月。休み休み走って、7歳になって1000万下で2着。正直採算を考えれば再ファンドに応じなかった方がマシだったかもという感じですが、損得勘定だけでははかれないこともあります。終わってみればという話ではありますが、8歳までよく頑張って走ってくれました。
  • 12月
    • マイネルシャトー
      • 青森産のタップダンスシチー産駒。個性的な活躍を期待しましたが、全く本領を発揮できないまま見切られてしまいました。馬のペースに合わせて我慢強く使っていればまた違ったのかもしれませんが、丈夫さも才能のうち。諦めるしかありません。
    • ロードアンセム
      • 先日も書きましたが、準オープンに上がってからのオペレーションがもう少しなんとかならなかったか、障害の可能性はなかったか、という気持ちもあるものの、ノドの不安を抱えながら、長年良く頑張ってくれました。

▼今年は15頭とお別れ。どの馬にも感謝を。