馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

今週の出走馬(7頭)。

  • キャトルマン 土曜東京10R 晩秋特別(1000万下・ダ2100m) 柴山 11/08帰厩
  • ドリームゼニス 土曜東京11R キャピタルS(OP・芝1600m) 後藤 11/11帰厩
  • ロードアイアン 土曜東京12R 1000万下(芝2000m) 後藤 10/07帰厩
  • ロットネスト 土曜小倉10R 松浦特別(500万下・芝2000m) 丸山 前走4着
  • マイネルユリウス 日曜京都6R 2歳新馬(芝1400m) 和田 11/10帰厩
  • キャトルフィーユ 日曜京都9R 白菊賞(2歳500万下・芝1600m) 和田 前走1着
  • ロードエアフォース 日曜小倉12R 対馬特別(500万下・芝1400m) 村田 前走10着

マイルCSは東北某所でワンセグ観戦でした。自分の客観的な部分は馬場や輸送を敗因とみなしていますが、主観的な部分は「戸崎や岩田にできた競馬が福永はできないんだね、ふーん」と思っています。まぁそれぐらいは許して欲しいところ。
 キャトルマンは約5ヶ月ぶり。1000万下でも着を拾えるぐらいの力は持っているんですが、超大型馬で脚元への負担が大きくなかなか使い込めません。年齢的な衰えも懸念される頃ですし、厳しい一戦になりそうです。
 ドリームゼニスも約5ヶ月ぶり。思いの外休養が長くなりましたが、その分しっかり立て直せたように思います。左回り実績がありますし、オープンでもそう差のない競馬をしてきただけに、久々でもソロッと乗ってくるのではなく、色気を持って仕掛けて欲しいところ。
 ロードアイアンはなんと2年2ヶ月ぶり。6/7の抽選に漏れて菊花賞に出られなかったのが運の尽き、その後屈腱炎を発症して長い闘病生活を送りました。ようやくターフに戻って来られたそれだけで感無量です。一戦一戦、悔いのない競馬を。
 ロットネストは中1週。久々かつ大幅馬体増の前走で格好をつけてくれたあたり、南半球産らしく遅い成長期が来たようです。ここで二番が利くようなら本物でしょうし、血統的背景を考えればこのクラスはすんなりクリアして欲しいところです。
 マイネルユリウスはデビュー戦。夏競馬の予定が不安が出て仕切り直しとなりました。しかし、いくら一度デビュー直前まで行ったからといって、新馬戦で10日競馬に近いことをやられたのはショック。期待している馬だけに尚更です。結果如何を問わず、そろそろ本当にラフィアン的なる競馬とは決別すべきなのかもしれません。期待の新馬も頭打ちの下級条件馬もおしなべてローコストオペレーション……という無神経さに、そろそろ我慢も限界です。
 キャトルフィーユは中4週。2戦目で綺麗な変わり身を見せてくれましたが、レース内容自体は上手く行きすぎたぐらいのもので、昇級して即通用するイメージは湧きません。追い切りの動きから能力は感じますが、相手関係を考慮すると今回はどうでしょうか。レディルージュで1着、グリューネワルトで3着と相性は良いレースなんですが。
 ロードエアフォースは中4週。500万下の芝短距離は番組が少なく、結局1700m戦へ。血統的には中距離でも十分こなせるはずですし、小倉であれば実際4着したことがあるわけですから、立ち回りひとつではないかと思います。本当に良くなるのは古馬になってからだと思いますが、出走状況を考慮しても、ここは掲示板を狙って行って欲しいところです。


▼白菊賞に出てくるホースケアの馬(イツデモイツマデモ)の戦績に、またかと思いつつも驚く今日この頃。ラフィアンのマネジメントもそうですが、ここまで悪い意味でのリアリズムに徹されると、個人的には非常にテンションが下がります。
 そうしたケースとの比較で、例えばここのところのロードの躍進は、藤原・角居・安田といった上位厩舎とホットラインを維持しつつ、笹田・浅見・菊川といった手元でしっかり造り込む/使い込むタイプの調教師に任せる手法が上手くハマっているのではないかと思ったりも。トレセン近辺の外厩利用についても厩舎の色に任せ、ケイアイファームでは内地に送り出すまでの下地づくりに徹する良い意味での開き直りが感じられます。まぁ社台グループのように一気通貫を徹底できるほどの能力と財力があればそれが一番いいんでしょうけど。
 とまれ、飛び抜けた種牡馬が消えて久しく、馬の素質差が圧縮されてきた現在、一昔前の藤澤厩舎や森厩舎的な、あるいは現在のラフィアン的な回転率重視のマネジメントは、最早時代遅れなのではないか、という印象は日増しに強くなるばかりです。そう考えると、現時点で4割近くの連対率を誇る堀厩舎のような方向性が、これからの「モダンな厩舎経営」ということになるのかもしれません。騎手だけでなく、厩舎に関しても「馬7人3」から「馬5人5」の時代へと移りゆく気配を感じます。