馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

桜花賞。

▼さて、急にあったかくなったと思ったら、それもそのはずもう桜花賞。と、季節感を競馬基準で考えるようになったらもう末期です。「暑くなってきたと思ったら、それもそのはずもう新馬戦か」「寒くなったと思ったら、それもそのはずもう暮れの阪神開催か」「年を取ったと思ったら、それもそのはずあのダービーからもう30年か」・・・・・・怖い怖い。

▼というわけで桜花賞。ただでさえ難解なレースなのに、今年は例年に増して百花繚乱。考えても仕方ないので、肩の力を抜いてシンプルに。

今回の予想のポイントは「対牡馬戦績」。牝馬限定戦の能力比較をしたい場合、プレップレースとしての牝馬限定戦だけ見ていてはイマイチ距離感がつかめません。そこで、牡馬相手に好走経験がある馬をピックアップし、上位評価してみたいと思います。

今回のメンバーの中で、牡牝混合のOP戦で連対経験があるのは5頭。そのうち、九州産限定のひまわり賞勝ちのテイエムチュラサンと、上位を牝馬勢が占めレベル的に疑問の残るすずらん賞勝ちのカシマフラワーを除外すると、残りは3頭。


アンブロワーズ
函館2歳Sでディープサマー(クリスタルC)やスキップジャック(京王杯2歳S)らを抑え勝利。能力の高さは疑いなく、前哨戦のアネモネSをある意味八百長スレスレの試走に徹したのもプラス材料。父の国内初年度産駒は、今年に入ってまだ芝で1勝しかしておらず、大方の予測どおり味の無い早熟ダート種牡馬としての本領を発揮しつつありますが、母父サンデーの力を借りれば、ここまでは我慢が利くと見ての評価。


ライラプス
デイリー杯2歳Sでペールギュントシンザン記念)の2着。その後不振が続きましたが、前走クイーンCで復活。多分に道悪に助けられた部分はあるものの、ファンタジーS・阪神JFは展開不向きで、厳しい流れの阪神マイルはおそらくベスト条件。桜花賞2着の母の血が騒いでも驚けません。


ショウナンパントル
新潟2歳Sでマイネルレコルト(朝日杯FS)の2着。散々言われつくしていることですが、去年の新潟2歳Sは1、2着がそれぞれ2歳チャンピオン、3着以下もスムースバリトン東スポ杯2歳S)、フェリシア(フェアリーS)、アイルラヴァゲイン(マーガレットS)と掲示板に乗った馬はすべてOP勝ち。レベルの高さは疑いないところですし、前走の大敗も道悪というエクスキューズが付きます。アローキャリーチアズグレイスなど、実績馬なら巻き返しも十分ありうるレースだけに、軽視はできない2歳女王。あとは大外枠がどう出るか。


さらに、
シーザリオ
2戦目の寒竹賞でアドマイヤフジ(若葉S)を抑え勝利。前走フラワーCは文字通りの楽勝で、スケール感ならこの馬が抜けています。これまでの3戦の内容を見る限り、ペースが緩んだ時の切れ味勝負、ペースが乱れた時の対応力に不安が残るためのこの評価ですが、あっさりがあっても全く不思議の無いところです。


・・・・・・で、本命はというと。


ラインクラフト
結局それか、と言われそうですが・・・・・・まともならこの馬でしょう。牝馬限定戦しか走っていない馬ですが、それでも能力の高さは疑いの無いところ。タイプ的に、外枠引いて逆にレースはしやすそう。外不利と言われがちな桜花賞ですが、阪神コースでの過去10年のデータでは、
1〜6番(2.1.3.53)
7〜12番(5.2.5.48)
13〜18番(3.7.2.48)
と、むしろ内枠不利の数字。内枠を引いて差し損ねた去年のスイープトウショウより自在性もありますし、暮れのような不利が無い限り上位争いは必至でしょう。逆らえません。


▼以上、当たるも八卦、当たらぬも八卦