セレクトセールに見るパレートの法則

▼先日のセレクトセール記事にいただいたコメントのひとつの回答になっている･･････かどうか。

＜セレクトセール2007・当歳市場（２・３日目）集計＞

• 購買者総数･･･97名
• 購買総額･･･829,250万円

順位	購買者名	購買額計（万円）	対購買総額占有率
1	近藤　利一	102,900	12.4%
2	(株)ダノックス	66,100	8.0%
3	金子真人ホールディングス(株)	63,800	7.7%
4	島川　隆哉	46,400	5.6%
5	(株)ＲＲＡ	36,800	4.4%
6	多田　信尊	32,900	4.0%
7	(株)グランプリ	25,000	3.0%
8	臼田　浩義	23,600	2.8%
9	(株)ジェイ・エイチ・エス	22,350	2.7%
10	(有)ローズヒル	21,700	2.6%
11	大川　徹	21,500	2.6%
12	野田　みづき	18,300	2.2%
13	津村　靖志	16,200	2.0%
14	グローブエクワインマネージメント(有)	15,200	1.8%
15	小林　仁幸	14,400	1.7%
16	ノーザンファーム	14,100	1.7%
17	田原　慶子	14,000	1.7%
	上記上位17名合計→	555,250	67.0%

▼というわけで、先日行われたセレクトセールの当歳分について、セールで使ったお金が多い人順に並べた結果は上記の通り（集計ミスあったらすいません･･････）。１億円以上の購買があった方のみ集計対象にしています。こうしてみると、総購買者97名中17名（17.5％）が、総購買額82億9250万円中55億5250万円（67.0％）を占めているわけで、しかも島川隆哉氏とジェイ・エイチ・エス、多田信尊氏とグローブ・エクワイン・マネジメントを同一視するなら、さらに寡占率は高まります。よく言う「パレートの法則（80：20の法則）」にほぼ沿った結果と見ていいでしょう。となると、このセールで販売申込者として「勝ち組」になるためには、このあたりの大旦那様方の嗜好に合った馬を提供する必要があるということになります。
　しかし、まず最大の顧客である近藤利一氏はほぼノーザンファーム専門（今回も当歳19頭購買してうち16頭までがノーザンファームとノーザンレーシングの馬）、他にも小林仁幸氏や、ランク外ですが３頭購買の諸江幸祐氏なども実質的に社台の囲われ（と書くと表現が悪いですが）馬主さんなわけです。さらに、IT系の馬主さんやその代理人となっている多田氏についてはブランド・海外血統志向（嗜好）が強く、このあたりの購買が押し上げている全体の数字を見て、“オイシイ”市場という認識を持って参入すると、高級クラブにノーネクタイ･･････は入れないか、えー、着古した一張羅で入るのと同じようなお寒い思いをする羽目になるんだろうなぁと。まぁそのスーツも高級品は高級品なんでしょうし、場所を選べば十分セレブ扱いしてもらえるはずなので、結局は自分に合った店を選びましょうね、という話になるのかなぁと。

▼もしリアル関係者さんが読めば「実際はそんな単純なもんじゃないよ」と鼻で笑われるんでしょうけど、暇な素人がダラダラしながらグリーンチャンネルを見ていた上での感想は、大体そんな感じでした、ということで。

▼１歳市場は集計取ってませんが、近藤・金子・ローズヒル・ダイワ大城・マルカ河長産業といった活発なバイヤーが殆ど社台・ノーザンブランド信奉者っぽい購買傾向だったので、やるまでもないかな、と。まぁ、日高の生産者は日高のセリに松本さんや永井さんや竹園さんや岡田さんといった優良顧客がついてるわけですから、そちらを見て商売してればいいんじゃないのというのが他人事としての感想です。それではジリ貧だからセレクトに来てるのかもしれませんけど。ついでに、セレクト３日間通した、非社台・非ノーザン・非ダーレー・非パカパカ上場馬の高額落札ランキングは以下の通り（これも見落としあればすいません）。

1. レディバラードの2007･･･8,100万円（ケイアイファーム）
2. スターズインハーアイズの2007･･･7,100万円（矢野牧場）
3. ホームスイートホームの2007･･･6,600万円（千代田牧場）
4. エリモエクセルの2006･･･5,200万円（エクセルマネジメント）
5. ダンツプリンセスの2007 ･･･5,000万円（フジワラファーム）
6. アサヒブライトの2007･･･5,000万円（岡田スタッド）

5,000万円を超えたのは、以上６頭でした。少なっ！