馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

ジャパンカップダート・結果


2004年11月28日(日) 5回東京8日 天候: 晴 馬場状態: 良
10R 第5回ジャパンカップダート
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) ダート 2100m 16頭立

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着枠 馬 馬名 性齢 騎手 斤量 タイム 3F 人体重 廐舎

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1 7 14△タイムパラドックス 牡 6 武豊   57 2.08.7 37.2 4 452 (栗)松田博資
2 5 10◎アドマイヤドン   牡 5 安藤勝己 57 2.09.1 37.5 1 454 (栗)松田博資
3 2 4△ジンクライシス   牡 3 蛯名正義 55 2.09.3 37.9 7 478 (美)土田稔 
4 6 11○トータルインパクト 牡 6 スミス  57 2.09.5 38.3 2 524 [外]ドゥスル
5 7 13 トップオブワールド 牡 3 四位洋文 55 2.09.5 37.3 13 468 (栗)藤岡健一
6 3 5 ユートピア     牡 4 デムーロ 57 2.09.6 37.9 5 470 (栗)橋口弘次
7 1 2 クーリンガー    牡 5 和田竜二 57 2.09.7 38.3 12 520 (栗)岩元市三
8 5 9 ハードクリスタル  牡 4 岡部幸雄 57 2.10.5 38.6 6 478 (栗)作田誠二
9 2 3 スナークレイアース 牡 9 小野次郎 57 2.11.4 38.8 16 506 (栗)川村禎彦
10 3 6 イーグルカフェ   牡 7 田中勝春 57 2.11.5 39.3 10 476 (美)小島太 
11 8 15 ホーマンベルウィン 牡 7 ペリエ  57 2.14.2 41.8 14 480 (栗)西園正都
12 4 8 シロキタゴッドラン 牡 5 柴田善臣 57 2.14.2 43.0 15 472 (栗)中尾秀正
13 8 16▲ローエングリン   牡 5 横山典弘 57 2.15.4 44.3 3 488 (美)伊藤正徳
14 1 1 ナイキアディライト 牡 4 石崎隆之 57 2.16.3 44.3 9 470 [地]出川龍一
15 4 7 オミクロン     牡 3 スボリッ 55 2.17.7 44.0 11 478 [外]ホーファ
16 6 12 ヴォルテクス    セ 5 ファロン 57 2.36.5 63.6 8 508 [外]ケレウェ

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LAP : 6.7-11.1-11.9-11.9-11.9-12.3-12.5-12.8-12.6-12.5-12.5
通過:29.7-41.6-53.5-65.8 上り:75.2-62.9-50.4-37.6 平均:1F:12.26 / 3F:36.77
単勝 14 \1200 複勝 14 \180 / 10 \110 / 4 \360
枠連 5-7 \580 (2)
馬連 10-14 \640 (2)
ワイド 10-14 \270 (2) / 04-14 \1570 (20) / 04-10 \650 (7)
馬単 14-10 \2630 (9)
3連複 04-10-14 \2820 (9)

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これだけ行く馬が揃えば、紛れのない、本当に強い馬が上位に来るレースになるだろうと思っていましたが、ドンが自力型だけに並びは紛れちゃいましたね。淀みのない前半の流れの中、ドンを前に見ながらじっと力を溜め、ライバルにいつもの反応がないと見るや勝負所で一気に出し抜けを食らわせたユタカのファインプレー。しかし、それも馬のスタミナの裏づけがあってこそ。使われつつ力をつけていくブライアンズタイム産駒の典型とはいえ、ここにきてのタイムパラドックスの充実振りは驚異的です。

ドン、最後は詰めていただけに、力負けというより反応の差。慣用句で簡単に片付けてしまえば、ズブくなっている、ということでしょうか。しかし今にして思えば、(当時の段階では)メンバーの弱かったフェブラリーSでも辛勝でしたし、力の要るダートでのもがき合いになる地方の中長距離ほどの絶対性は、元々府中では期待できないのかもしれません。

ジンクライシストータルインパクトを自力勝負で負かしに行って、あわや2着はあるかというレース。古豪が幅を利かせることの多いダート戦線におけるこの健闘は特筆もの。展開や時計、上位馬の顔ぶれを見ても、フロックでこれだけ走れるということはありえなさそうで、相当なポテンシャルを秘めていることは間違いないでしょう。
父Subordinationはアメリカで芝の中距離G1を2勝。その父Mt.RivermoreはハウスバスターやOrientate(BCスプリント)などを輩出するカリカリ系のBlushing Groom系で、Subordinationはどちらかというと異端児。母の父Opening VerseがオークローンHとBCマイル、ダートと芝両方でG1を勝った変り種なら、その父The Minstrelは英愛ダービーと”キングジョージ”を勝ちながらパレスミュージックを通じてダート王Cigarを出したやはり変り種。変人同士の子が天才だったという感じでしょうか。
配合的には、3代母Daring BidderとMt.Livermoreの間にBCジュヴェナイルフィリーズのElizaが出ているので、それを意識しているのかもしれませんが、それにしたって代用度合いもここに極まれりといったところ。こういう成功例が出ちゃうから競馬は面白いですね。しかし、これを見つけてきた中村和夫氏の相馬眼おそるべし。
ちなみにSubordinationの2005年のFeeは$3,500(LF)→ソースは繋用先のサイトHomeより。お買い得にもほどがあるって感じです。