馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

7〜9日の出走馬(8頭)。

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ロードグレイシア 土曜京都4R 3歳未勝利(混・芝2000m) 福永 前走3着
 デビュー2戦目。新馬戦は、アグネスサージャンの3着。そのアグネスサージャンは骨折が判明したわけですが、同じレースで2着だったナイアガラも含め、なかなかの素質馬相手のレースだったように思います。山内厩舎としては珍しく新馬戦に乗った福永騎手が、レース直後に次走(ここ)での続投を直訴するほど、乗り手の感触も良かった様子。調教でも栗東坂路51〜52秒台を楽にマークできる脚力の持ち主で、能力の高さは疑いありません。走りもいかにもクロフネ産駒という跳びの大きさで、これぐらいの距離が合っていそう。相手関係はキャリアの浅い馬が多くてイマイチよく分かりませんが、人気の一角を担うであろうフサイチギガダイヤは、血統と緒戦のレース振りから、距離延長には疑問符。他にも骨っぽそうな馬が何頭かいますが、ここは勝ち負けの期待を掛けてみたいと思います。
(期待度・・・◎)

<結果・・・4着(3人気)>
 緒戦が思う存分太かったのに、さらに10キロ増えてるんだもんなぁ。そりゃ終い切れるはずもなく。むしろ息切れしなかっただけ褒めてやりたいです。大跳びで、それも素軽い系ではなく重厚なフットワーク。力差が小さければ、切れや器用さのある馬には分が悪い感じです。ただ、クラブ公式にアップされた戦後のジョッキーのコメントにもありましたが、ダートはちょっと面白そう。芝でもいずれ勝ちあがれると思いますが、ダート替わりもいいかも。



ウインディグニティ 土曜京都9R 伏見特別(1000万下・混・芝1600m) 秋山 前走6着
 短期放牧を挿んでの中3週。久々の前走は直線伸び切れず6着も、着差は僅か。これで8戦連続芝のマイル戦を使っていますが、1戦を除いて全て勝ち馬と0.5秒差以内。現級でも3着がありますし、休み明けを一度使った今回は、順当に前進が見込めそうです。ただ、問題は展開面。行きたい馬が特に見当たらず、差し一手のこの馬にとっては向かないペースになりそうな雰囲気なのが気がかりです。あと、京都金杯で逃げて内を突いたビッグプラネットが一杯に粘ったように、外が伸びづらい馬場のように思われるのもどうでしょうか。能力的には通用しても、差し切りまではイメージしづらいのが正直なところです。
(期待度・・・△)

<結果・・・4着(6人気)>
 そうなるんじゃないかなーと思ってはいましたが、あまりに想像通りの前残りの流れ。ただ、前3頭には離されたとはいえ、この流れ、なおかつデビュー以降最高体重の+12キロという仕上がりで4着争いを制したのは期待通り予想以上。これでこのクラスでやれるメドは完全に立ちました。展開が向けばすぐにでも勝ち負けできそう。次走は府中を目標にするようですが、そこでは狙い目でしょう。

ラウンドアイズ 日曜中山4R 3歳新馬(混・ダ1800m) 柴山 10/27帰厩
 デビュー戦。夏前の段階で入厩し、ゲート試験合格時点で一旦放牧。その後は体質の強化を待ってこの時期のデビューとなりました。ゲートを受かっていただけに、本来は再入厩からデビューまではこれほど(2ヶ月)掛からないはずだったんですが、体質面の弱さがなかなか払拭されず、ここまでスロー調整でじっくり乗り込んできたもの。では、その仕上がり具合はどうかというと、
『「仕上がっているとは言え、タイプとしては晩成型。初戦はその辺がどう出るかでしょう。いきなりからというよりも、奥がありそうな馬のように感じます」(堀調教師)』
とのこと。名付け馬なので、その分思い入れは強い1頭なんですが・・・・・・とりあえず、緒戦は静観が正解でしょうか。
(期待度・・・無印)
【追記】
 ブック買ってきたら、なんか◎とか○が結構並んでて本当にびっくり。堀師のコメントを見ると、
『弱いところがあり、大型馬で時間がかかったが、かなりいい状態に仕上がりました。初戦から楽しみ。』
・・・・・・ちょっと、なんですか先生そのクラブ向けコメントとの温度差は。んー、確かに相手関係はかなり楽そうですが、初戦から走れるイメージは浮かばないんですけどねぇ。そういえば、兄オフィサーと同日出走ってことになるのか。そういうのは一応押さえておくべきか・・・・・・。

<結果・・・1着(3人気)>
 本当に来ちゃいますかー。軽視してすいませんでした>ラウンドアイズ。堀先生のコメントに振り回されたのは確かですが、それにしたって緒戦向きに見えなかったのは僕の見込み違いか、それともレースレベルが相当に低かったか。多分後者では・・・・・・。でもまぁ、新馬勝ちという事実だけで相当嬉しいですし、今は素直に喜んでおきます。これが今年の初勝利。目標まであと24勝か・・・・・・遠いなぁ。
http://keiba.radionikkei.jp/news/20060108K12.html



ウインジェネシス 日曜中山10R 初凪賞(1000万下・混・ダ1800m) 北村宏 前走11着
 中1週。1番人気を背負った同条件の前走がいいところなく惨敗。これまで付けていたブリンカーを外した影響もあったようで、納得がいかないという師の意向のもと、珍しく短期放牧に出さずここに続戦となりました。が、ブリンカー云々というより、どうもこの中山1800mという条件が合わないような感もあります。能力的にはこのクラスでも上位ですが、狙い目としては、ローカル回りか距離短縮時では。
(期待度・・・△)

<結果・・・13着(6人気)>
 自信たっぷりに前に行って、終いはグダグダ。前走の負けはブリンカーのせいと決め打ちした感じですが、何を根拠に・・・・・・。でもまぁ、これで適条件は概ねはっきりした感じですので、今後の巻き返しに期待です。できれば府中の1300か1400を使ってほしかったんですが、どうも次は福島を目標にする模様。って、それだと結構間が空くなあ。


オフィサー 日曜中山11R ガーネットS(G3・混・ダ1200m) 横山典→江田照 前走10着
 中1週。前走は芝を使って惨敗、現状ダート向きであることを確認しました。そこで目標を来週の羅生門Sにおいて仕切りなおしを図りましたが、念のため登録したガーネットSが、思いのほか頭数が落ち着いたため急遽参戦。格上挑戦のためハンデも手頃、メンバーも全体的には割と恵まれた感じで、実績的には1頭断然のブルーコンコルドは59キロの酷量。当初騎乗予定だった横山典騎手が怪我で乗れなくなったのは残念ですが、一度乗って感触を掴んでいる江田照騎手なら、という期待感もあります。格下の身で強気なことは言えませんが、ここはチャンスありと見ます。
(期待度・・・▲)

<結果・・・6着(3人気)>
 うーん、微妙。格上挑戦の初重賞で6着なら褒めてあげるべきなんでしょうけど、単勝人気ぐらいの期待感は持っていたんですが。終始追っ付け追っ付けで、中山ダ1200mは忙しすぎるというのが乗った江田照騎手の見解のようですが、距離はこれぐらいかせいぜい1400mまでがベストのはず。これまでの勝ち鞍と、前走試した芝が着順こそ悪かったとはいえ準OPで割とハンデ見込まれて0.7秒差だったことを考えると、軽いダートがベストかもという気も。京都や直線の長い東京で末を生かす流れになれば、自己条件ならすぐ勝てそうです。まぁ、なんだかんだ文句つけても、勝ち馬からは1秒差で来てますから、慣れればいずれオープンでも通用しそう。楽しみな馬なのに変わりはありません。


ロードノアール 日曜京都6R 2歳新馬(混・芝2000m) 池添 11/10入厩 11/24ゲート試験合格
 デビュー戦。メイショウオウドウの初年度産駒の1頭。他の産駒たちは、現在16頭デビューして3勝。父の実績と血統どおり、どちらかというと芝向きに出ているようで、この条件は合いそう。母父ホワイトマズルLyphardのクロスも出来ており、軽い芝のマイル〜中距離での切れ味勝負のイメージ。とはいえ、想像通りいかないのが競馬。調教も地味ですし、まずはどんなレースをしてくれるのかお手並み拝見といったところ。
(期待度・・・△)

<結果・・・8着(9人気)>
 本来はこの開催の後半でのデビュー予定が、割と唐突にここまで前倒しになった経緯を考えると、ここは調教替わり、下手するとレースにならないかもと危惧していたんですが、思ったよりそこそこついていけました。最後は離されましたが、この「追い切り」でちょっとは変わってくれると思います。ただ、元々ガタッと来て整体治療などでなんとか持ち直してきた馬ですので、反動がこないといいんですが。
【追記】
 改めてレース映像見たら、ついていけたどころか口割って掛かりまくってました・・・・・・。1400〜1800ぐらいのほうがいいのかも。


カルナバリート 月曜京都5R 3歳新馬(混・ダ1800m) 上村 10/20入厩 11/18ゲート試験合格
 デビュー戦。栗東坂路で好タイムを連発。当初は暮れのダート1200mでデビュー予定だったのが、調教に乗った上村騎手の「1200で下ろすのは勿体無い」という進言によりここへ。同じく調教をつけた田島裕騎手も「いいスピードを持っている」という評価で、雄大な馬体とも相まって、楽しみの大きい新馬です。頭数も11頭と手頃。もちろんレースになってみた時のことはまだ海のものとも山のものとも知れないのは確かですが、願わくば、いきなりから素質の高さを見せ付けて欲しいと思います。
(期待度・・・◎)

<結果・・・1着(1人気)>
 パドック映像見るとまだ余裕ありましたが、新馬戦としてはまずまずの仕上がりで、馬体の造り自体は大物感十分。レースは、課題と言われていたゲートも無難で、好位を楽に追走。4角でピエナテンイヤーズ@佐藤哲のマクりに合わせて早めに動かざるをえなくなったのは誤算でしたが、それでも直線半ばでピエナを完全に振り切るとあとは離す一方。勝ちタイムもまずまずで、とりあえずは順当勝ちでした。
http://keiba.radionikkei.jp/news/20060109K02.html
http://keiba.radionikkei.jp/news/20060109K03.html
とりあえずはダート路線の模様。大型馬だしまだ寒いし、脚元の負担を考えるとその選択は歓迎。阪神開催あたりで芝を試そうかという感じの流れになる展開を希望ですが、まずは無事に。


ウインカーディナル 月曜京都9R 八坂特別(1000万下・混・ダ1800m) 福永 前走1着
 昇級戦。前走は時計も遅く、上がりの掛かる馬場と展開が嵌った印象。クラスが上がる今回、条件も差しの決まりにくい京都のダート1800ということで、テンのダッシュ力に欠けるこの馬にとっては厳しいレースになりそうです。頭数が落ち着いて馬群を捌きやすそうなのは歓迎ですが、それゆえに前の競馬になってしまうと、何もできないまま終わってしまう可能性も。クラス慣れが必要では。
(期待度・・・△)

<結果・・・5着(7人気)>
 1000mの通過が65.2秒というありえないスロー。ただ、それに業をにやしたスカーレットベル@武豊が早々にマクっていったおかげで出入りの激しい競馬になり、その分前は残りづらい展開。とはいえ、終わってみるとレースの上がり3ハロンは35.8秒で、ダート1800mだと後ろからではどうしょうもない流れなのは同じ。それを、最速タイの35.6秒で上がって5着争いを制したのは立派でした。これならこのクラスでも展開が向けば上位争いできそうで、ある意味下手な1勝よりも嬉しい5着。障害入り(注:障害騎手出身の中竹師自ら中間障害練習を行い、「センスがあるので頭打ちになればすぐにでも障害入りさせたい」と発言)までにもうひと頑張りふた頑張りしてもらいたいところです。