馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

山内の恐ろしさの片鱗を味わったぜ

▼ロードフュージョンという出資馬が、12日の500万下を勝ちました。その際のクラブ発表コメント。

●山内調教師 「スタートから難無く先団へ。長期休養明けだった前回と違って直線でもスピードが衰えず、早目に先頭に立って何とか押し切ってくれました。ところが、翌日に栗東トレセンで脚元の具合を確認したら両前脚屈腱が腫れ、熱感を帯びた状態に。特に右側を痛がる素振りを見せます。8月17日(木)にエコー検査を受けて正式な診断を仰ぎ、その結果を踏まえた上で今後の方針を決める意向です」

▼えー、前提として、この馬、持病として屈腱炎を抱えています。それも発症から1年半も復帰に要するほど重度なやつを。そんなわけで、再ファンドを経て中央に戻ってきて、しかも1勝できただけでかなり御の字というのが正直なところ。勝つには勝ちましたが、さすが鞍上はあの豪腕熊ちゃん、ガシガシ追ってバシバシ鞭入れてくれて、これはとうとうツケの払い時かと、ほぼ諦めの境地でした。ところが、今日のクラブ発表コメントはこちら。

ロードフュージョンは、レース後の両前脚に腫れ、熱感が認められるも、時間の経過と共に徐々に収束の兆しを窺わせています。現在は心身のリラックスに重点を置いており、しっかりと状態を確認した上で追い切りを再開します。8月27日(日)小倉・八幡特別・混合・芝1200mを視野に体調、出走状況等に応じて目標のレースを決めます。
●山内調教師 「レースから時間が経つに連れて左前脚屈腱の腫れは引いて来ました。右側は依然として気持ち悪い感じですが、こちらの痛みも徐々に和らいでいる様子。16日(水)に坂路コースを軽く乗った後も、一時期に比べれば歩様に違和感は見受けられません。よって、ひとまず8月17日(木)のエコー検査は取り止めています。1日たりとも油断できないと言う現状ながら、確かな能力を秘めるのは前走の勝ちっぷりが示す通り。プール調整も交えて可能な限りで調整を施しましょう」

▼坂路入り!? 検査取り止め!? 中1週で続戦!? うーん、これは本当に驚きました。ソエがチクッ、球節がモヤッ、歩様がコトッ、でハイ放牧、という厩舎ばかりを見てきただけに、ソエ焼けハリ打てほら使え、という山内流はまさにカルチャーショックそのものだったんですが、今回のは極めつけ。競走馬管理スタンスの極北と極南を共に目の当たりにした今、もう少々のことでは動じなくなった・・・・・・かも。とにかく、フュージョンが無事(すでに無事ではないような気もしますが)次走を走り終えることを願います。