馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

ラフィアン1歳出資馬近況メモ。

●ゲイリーアジェンダの05……父ジェイドロバリー/母ゲイリーアジェンダ 栗東中村均厩舎

ゲイリーアジェンダの05は、真歌トレーニングパークで調整中。坂路でキャンター1500m1本の運動をしています。立ち上がって宙に浮かせた前脚でスタッフに強烈なパンチを浴びせるなど、きつい面は相変わらず。父の産駒らしい性格ですが、動きを確認した中村調教師は「ジェイドロバリー産駒にしては柔らかい」と評価。馬体重は479キロ。

▼気が強そうというのも、ジェイドにしては柔らかい(けど平均から比べればちょい硬め)というのも、選馬時のイメージ通り。ダートの短いところという方向性ははっきりしているだけに、馬体重も含めて現状では理想的と思える育成状況だと思います。全体的にゆとりがない造りなので、動かしていくうちに硬さが出てくるかも知れませんが、そこはラフィアンの育成ノウハウに期待します。



●ハートアンドアローの05……父ティンバーカントリー/母ハートアンドアロー 美浦清水美波厩舎

ハートアンドアローの05は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。抜群の扱いやすさです。一定の乗り込み量に達したことから、騎乗を週2、3回に減らしました。スタッフは「柔らかくてストライドが大きい。その分、速い動きは苦手かもしれないけど、乗り味は中の上」と話しています。

▼おっとりしているタイプだろうなと漠然とイメージしていましたが、実際そんな感じのようです。「中の上」という表現がなんともリアルですが、「抜群」とか言われるより、なんというか安心できますね。ゲイリーアジェンダ'05とはダートの短/長と分けたつもりだったものの、トウショウナイトスズノマーチみたいなタイプも出す種牡馬ですし、柔らかさを生かして芝もこなしてくれれば何よりなんですが。



フレーミングラブの05……父ニューイングランド/母フレーミングラブ 美浦小西一男厩舎

フレーミングラブの05は、ビッグレッドファーム明和で調整中。うるさいと見ていたので、馴致がスムーズだったのは嬉しい誤算です。経験不足のため、集団や縦列のハナをためらうものの、坂路の動きは◎。ニューイングランド産駒のMハーバードと同様に、父から優れた運動神経を受け継いでいます。さばきの軽いフットワークにご注目ください。

▼二重丸キター。まぁ手先が軽そうというのが最大のセールスポイントというのは募集写真を一見すれば分かることですから、早い時期から動けないようではガッカリというものなんですが、予測通りに動いてくれることの方が少ないので一安心です。大物感は現状感じませんが、この馬とゲイリーアジェンダ'05を速攻型、後の2頭をじっくり型と見做してバランスを取ったつもりなので、目論見通り進んでくれることを願います。しかし、育成レポートで「ご注目ください」という表現はちょっと面白いですね。



●レディソヴリンの05……父シンボリクリスエス/母レディソヴリン 栗東中村均厩舎

レディソヴリンの05は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。自らという気持ちが芽生え、リードホースをも務められるようになりました。そろそろ短期休養を入れても良い頃でしょう。騎乗者は「まだ走りに無駄がありますね。それでも、なかなか動けますよ」と感触を述べていました。

ラフィアンに入って、毎月育成担当者の方直筆(のコピー)のレポートつきポートレートが来るのにびっくりしています。それは存在自体にもそうですが、個人が書いているだけに内容に「大本営発表」的な空気が全く感じられないこと。この馬についても、前に届いたレポートには結構エッと思うようなことが書いてあってびっくりしました。まぁ、育成時期は景気のいいことばかり無記名で書いてくるクラブより断然いいことではあるんですが・・・・・・と、これはまぁ何年か一口馬主やってきて「スレて」きたからこその印象かもしれませんが。そういう意味では、最初の方で失敗を重ねて5年目にしてようやくラフィアンにたどり着いた、という流れは悪くなかったのかもしれません。高い授業料でしたが(苦笑)。それはともかく、この馬のネックになるとすれば完成度と前向きさの不足だと思っていただけに、徐々にでも上昇機運が感じられるのは何よりです。




ラフィアンのこの時期の情報の信頼性がどうかというのはまだ1年目なのでわかりませんが、募集取り消しなども含めかなりシビアに育成・判断しているのは間違いなさそうなので、現状4頭とも大きな問題なくきていそうなのは何よりです。現2歳の選馬については、(結果論というより選び方の面で)正直かなり失敗したなぁと思うところがあり、現1歳についてはその反省点を生かしているつもりなので、他クラブの馬も含めて、なんとか順調に行って欲しいものだと思います。