海原為替
<関連1>
●Yahoo!ファイナンス - USDJPY=X
<関連2:繁殖目的輸出入馬頭数・年度別一覧>
輸入年 | 牡馬 | 牝馬 | 主な輸入繁殖馬 |
1987 | 28 | 74 | スリルショー、フォティテン、イルドブルボン、グリーンマウント |
1988 | 31 | 122 | リヴリア、クリスタルグリッターズ、プリンスオブバーズ、サンキリコ |
1989 | 27 | 212 | ブライアンズタイム、トニービン、キンググローリアス |
1990 | 24 | 205 | サンデーサイレンス、アサティス、エブロス、シェリフズスター |
1991 | 24 | 188 | ダンシングブレーブ、ジェイドロバリー、アジュディケーティング |
1992 | 20 | 136 | ヘクタープロテクター、スキャン、シャーディー、 |
1993 | 13 | 102 | コマンダーインチーフ、シャンハイ、ロドリゴデトリアーノ |
1994 | 17 | 110 | アフリート、オペラハウス、スターオブコジーン |
1995 | 19 | 235 | フォーティナイナー、ホワイトマズル、パラダイスクリーク |
1996 | 14 | 195 | ラムタラ、ウォーニング、ジョリーズヘイロー(、デインヒル) |
1997 | 10 | 174 | ペンタイア、ザグレブ、アラジ、ブラックタイアフェアー |
1998 | 6 | 142 | エリシオ、ピルサドスキー、ハウスバスター |
1999 | 9 | 167 | チーフベアハート、トワイニング(、サンダーガルチ)、ウインドインハーヘア |
2000 | 15 | 141 | エンドスウィープ、デヒア、タバスコキャット(、スピニングワールド) |
2001 | 10 | 130 | フレンチデピュティ、ボストンハーバー(、ヘネシー、パントレセレブル) |
2002 | 12 | 89 | ウォーエンブレム、マリエンバード、スウェプトオーヴァーボード、カリズマティック |
2003 | 9 | 114 | ワイルドラッシュ、グランデラ、ムーンバラッド、アラムシャー(、サザンヘイロー) |
2004 | 4 | 113 | シルバーチャーム、ファルブラヴ、ダージー、ラルヴォンジェイ(アラ) |
2005 | 3 | 123 | ロージズインメイ、キッケンクリス、プリサイスエンド |
2006 | 4 | 137 | ストラヴィンスキー、アルカセット、ルールオブロー、バゴ |
※「主な」の基準は完全に筆者の独断です(えー
※手(というか目)集計なので多少の誤差はご容赦ください(えーえー
<追記>
▼よく考えたら、JBBAの統計情報があったじゃないか・・・・・・orz しかもやっぱり上表の数字と多少の齟齬が見えますので(でも多分計算間違いじゃなくてJRHRの方はアラ系の数字も入ってるせいかと)、よろしければそちらもご参照ください。
▼今回のを見ていただいても分かるように、毎回標題には大した意味はなかったりするんですが、殿下のご指摘を受けるまで、為替相場の影響という視点が完全に欠落していたのは事実(ぉ)。確かに繁殖目的の輸入頭数を見ると、円が強かった1995年と2000年にちょっとした山がきてますし、2002年の落ち込みなんか笑えるぐらいですね。ただ、競走用の輸入数(7割以上は米国産)でも、1998〜99年産や2003〜04年産に山、2000〜01年産にちょっとぐらい谷があってもいいかなという気もするんですが、おしなべて低空飛行というのはこりゃもう「国内でサンデーを買う>>>海外でマル外を買う」という共通認識が、21世紀の日本馬主にとってのトレンドというか常識になってるんじゃないか、という印象があります。
あとは、愛のサド劇場(マテ)も米の嵐猫も、(その眷族含め)日本で走らせる分には神通力のない「ただの大種牡馬」というコンセンサスが取れてきたのも影響あるかも。高い関税や輸入経費がかかる以上、海外のセールで馬を買う分にはある程度大きいのを狙っていかないといけないのに、向こうでの絶対的な価値基準が日本競馬にはてんで通用しないとなると、いくらプロでもやはり馬のチョイスは難しくなるんじゃないかな、と。一方で、「向こうの人は高値をつけないような馬を選べば格安で日本向きな馬が買えてウハウハ」なんてな濡れ手に粟メソッドは、日本の血統レベルの向上によって泡と消えちゃったわけで。今も精力的にマル外買ってるのは、ポリシー持ってやってる人だけって印象ですね。エーシン・マルターズ・ノースヒルズ・ビッグレッドあたり、という言い方でもいいでしょうし、森・藤沢・中竹・松山・山内・古賀史らへん、という括り方でもいいでしょうけど。この文脈で言うなら、大樹ファームの凋落、というのがある意味象徴的なのかもしれません・・・・・・というのは単なる思い付きですが。
とまれ、殿下のおっしゃるマル外、つうか海外血統全体への“ブランド力”というのが、制度的なものも含め様々な要因によって低下しているのは間違いないでしょう。ただ、今後の風向きがどうなるかという点については不分明な部分もあり。「種牡馬の墓場」というクリシェがすっかりクラシカルなものになったことぐらいでしょうか、確定的と言えるのは。
個人的には、「ダーレー旋風」というベタな展開が割と濃い線かな、とか思っていたりはします。まず予想のポイントとしては、ポストサンデー、という一点に絞っていい局面でしょう。となると、ゆたゆたさんがご指摘されるように“日本競馬史上でここまで質の高い(SS牝馬がストレートに種牡馬の特性を活かしているように見えるだけに)繁殖牝馬が存在する時期は例にない”上に、海外からの種牡馬の導入が完全に停滞している(ロックというサプライズはありましたが)この時流に、ダーレーの参入は嵌まりすぎの感があります。オッズ的に馬券を買うのは気が引けるところですが、傍観者的に予想だけするのであれば「ダーレーっつっときゃいいだろ」的な空気じゃないかなと。さすがに英セントレジャー馬ってのはないわー、とは思いますが、まぁホッカイルソーを供用し続けてくれてるだけで、現状大抵のことは許せます、個人的に。そんなわけで、「これが本当の黒船だった!」という劇画的な展開をちょっと期待している偏屈な僕ですが、「攘夷は成功し、太平の世が訪れて、残るは安穏としたご公儀とそれを取り巻く貧乏で退屈な旗本の群れ」という引っ張り展開よりはずっとましでしょう。どうせ打ち切りは近い、とか思うなら尚のこと。
▼・・・・・・と、殿下に投げていただいたリファを全然生かせてないエントリになっちゃいました。だって難しくてよくわかんなかったんですもん!(この程度のリテラシで書いてます)つうか、それまでの馬産地をあげつらう(って書くと誤解を招きそうなので、叩きたいがためのことでないのは明言しておきます)流れに<サンデー・インパクトと「内国産馬vs外国産馬のデタント」>的な構図を絡めてみたりできるかな? ぐらいのサーフェスな意図しかなかったわけで、ちょっと脳が上手く切り替えられてません(えー)。ただ国内競馬全体としての話に持っていくなら、“リソースの再分配”(個人的には、主に開催者側の、という認識です)というのは、前々から手をつけざるを得ない課題だろうと考えていたところだったので、そのへんの結論としては腑に落ちるところ。ってなノリの投げっぱなし感は、まぁ傍観者としての仕様です、と開き直っておきましょうか。