馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

SOS案(死にかけの地方競馬を大雑把に建て直すためのSouthendの案)

▼標題に意味はありません。
 えー、先日の須田さんへの突っ込みエントリに頂いたコメントに、釤少しでも、現状への提案とかあってもいいのでは”という耳の痛いご指摘がありました。・・・・・・えっと、僕の書いてきた読みにくい文章をちゃんと噛み砕けるほど顎の強い方ならお分かりかもしれませんが、僕はすでにしつこいぐらい釤現状への提案”はしてるんですよね。改めて書くのもアレなんですが、要するに「現状で細けえ方法論グダグダ考えてても無駄でえ。とりあえず釤地方競馬”という悪い意味でムラ的な枠組みをさっさとリストラクチャしやがれってんだバーロー」というのが僕の“提案”でした。
 そんなことを書くと、「じゃあその“リストラクチャ”とやらの内容を具体的に書けよ」という話になるかと思いますが、そんなもの僕ごときが改めてわざわざ、しかも今更書くようなことでもないんですよね。
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この『資料1』を読んでよ、ということではダメでしょうか? まぁとっくに読んだよって方も(地方競馬の存廃問題に興味があるような方なら特に)多いと思いますが、一応ポイントと思われる部分のテキストを引用しておきます。



<STEP1:現在の地方競馬の客観的な状況認識>

現在の地方競馬
①主催者ごとに馬やきゅう舎を抱える高コスト体質
②個々の主催者の投資に限界があり商圏が限定
③主催者毎にバラバラな日程でファンを取り合い
④限られた馬のレースによる面白味に欠けた興行
⇒全16主催者が単年度赤字計上

http://www.gyoukaku.go.jp/sanyo/dai46/46siryou1.pdf

▼こうした認識は、地方競馬のあり方に懐疑的な人間なら大体共有できるものではないでしょうか。で、こうした課題を解消するにはどうすればいいか。

更なる主催者間連携の推進⇒加速する枠組みが必要

http://www.gyoukaku.go.jp/sanyo/dai46/46siryou1.pdf

というわけで、新たな枠組みを作る“必要”があります。では、それはどんなものか。


<STEP2:地方競馬全国協会の再編成>

地方競馬主催者の意見も踏まえつつ、地方主催者の意思が反映される組織への変更
 地全協が行うべき業務は地方公共団体(地方主催者)の共通の利益となる事業であることから、地方主催者の意思と責任で運営され、地方主催者の行う競馬事業の改善に資する業務を行う組織地方共同法人を想定)へ移行


地方競馬の改革に併せて、地方主催者の行う競馬事業の改善に資するような業務を新たに実施
1.地方競馬の将来見通しの作成、開催日程・番組編成の調整等を行うための企画・調整
2.競走の実施の受託事務
3.共同利用施設の整備等地方主催者の競馬事業の効率化に資する業務
(中略)

地方競馬の問題解決を支援し地方競馬の再生に資する組織に移行

http://www.gyoukaku.go.jp/sanyo/dai46/46siryou1.pdf

▼さすが世界に誇る日本のエリート官僚、言うことがいちいち的確(ただし観念的)です。というわけで、最低限この“移行”が完了して初めて、ドラスティックな“地方競馬”のリストラクチャなり、個別の建設的な方法論(例えば須田さんの言う“ブロック化と内厩制の放棄”など)を語るフェーズに移れるというものではないか・・・・・・というのが、現状での僕の認識であり、そう表現する必要があるのであれば、提案であり主張でもあります。正確には、完全にこの資料通りの把握、というわけでもありませんが、まぁ無視できる範囲の誤差しかありません。
 そこを踏まえた上で、「将来的に残すべき競馬(場)はどこか」「それらをNRAの再構築が完了するまでいかに延命させるか」という類の議論をするのであれば、例えば「情緒論に流れる」ことだって十分意義があると思うんですけどね・・・・・・それでたとえ何年かでも時間を稼げるのなら。「無能な競馬組合に鉄槌を云々」みたいな意味のない叩き行為はどうなのよ、とは書きましたけど、現状を認識し、次のフェーズまでの過渡期と割り切った上で、今できる延命策を地方競馬ファンが冷静に論じるのであれば、僕としては「どんどんやってくださいよ」ってなものなわけです(とてもそういう風には読めないエントリ群だったかとは思いますが)。そして、そのレベル(対症療法的な)の議論をするのであれば、リアルな地方競馬についてなんの知識も思い入れもない僕如きが絡むべきではないよな、と判断する次第です。
 えー、そういう文脈の上で、「きちんと筋道も立てずに根治療法と対症療法をごっちゃにしつつ、愚痴や言い訳を織り交ぜながら全体的に及び腰で、提言ともいえない提言を書き流している」須田さんのスタンスはいかにも中途半端(に見える)、というのが先日のお話でした。しつこいですが。



▼じゃあ、実際に「NRAが包括的かつ一定の主体性を持った地方競馬営団体に生まれ変わったら、地方競馬は蘇りうるのか」という点については、そりゃもうやってみなきゃわかりませんとしか言いようのない話です。ただ、“開催日程・番組編成の調整”を中央集権的に行うだけでも、現行の開催に比べれば色々な意味で(番組面だけでなく、開催コスト面などでも)随分効率的になるんじゃないですか、みたいなことは思います。あと、最終的に「結局どうやっても中央と地方の二極構造自体がボトルネックなんだよね」という帰結になるとしても、その時に「総体としての地方競馬」に対して責任を負う組織があるのとないのとでは、その後の展開のスムーズさが大きく違ってくるだろうな、という予想図も描けるかと。


▼・・・・・・えー、繰り返し書きますが僕は「リアルな“地方競馬”」に対する造詣がほぼ皆無です。なので、そのレベルにおいては大した見識がありません。ただ、問題を単純化して、「<中央競馬は買うけど地方競馬は買わない・見ない>僕が、一体地方競馬がどう変われば買う・見るようになるか」という条件なら羅列することができるので、大した意味はなさそうですが一応してみます。

  • 地方競馬のブロック化と、それに伴う番組編成改善
    • 「須田さんが書いてたことと同じやんけ!」と言われそうですが、その通りですが何か、と開き直っておきます。だってそのビジョン自体には別にケチつけてないもんね、と(「誰に対して言ってる持論なの?」とは書きましたが)。例えば佐賀&荒尾、というレベルではなく、「中国・四国・九州ブロック」ぐらいの括りで相互に開催調整しつつ競走馬リソースの流動性を高め、番組や出走メンバーの質と多様性を確保してくれれば、少なくとも今より馬券購入のモチベーションは上がるでしょう。同じようなメンバーが同じようなコースで月に何回も走っているような競馬では、ファンの方には失礼な言い草かもしれませんが、僕にとっては全く魅力がありません。
  • クラス編成基準の地方競馬全体レベルでの一本化
    • 正直に言いますが、今でも地方ごとのクラス分けの分かりにくさは見てるだけでイライラします。賞金格差がある以上無理、とか言い訳されたらハイそれまでよ、です。
  • スカパーで低価格(あるいはノンスクランブル)な中継提供
    • 南関東地方競馬シリーズ(ch120)で月額1,050円(税込)でしたっけ・・・・・・誰が払うか!(超主観的感想ですので念のため)というような僕でも、「近畿・東海・北陸ブロック」で月500円ぐらいまでだったら払うかもしれません。もし無料なら喜んで見ます。平日が休みなことも多いですし。
  • IPATの口座で地方の馬券も買える
    • 法律的にできる(JRAへの馬券発売業務委託)のは確かっぽいですが、システム上可能なのか、またJRA的にアリなのかは全く考慮してません。ただ、もしそうなったら、少なくとも僕は交流重賞ぐらいは確実に買うようになります。え、楽天競馬? ( ゚д゚)、ペッ
  • 『NRA-VAN』の構築
    • 競馬で丁半博打をする気はありませんので、やはり情報量は重要なポイントです。民間レベルの話になりますが、『地方版・競馬ブックWeb』的なサービスがあればなお良し。

▼・・・・・・ほら、やっぱり幼稚になった。