馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

彼らが生まれた2005年は「世界物理年」でした

アイソトープ(Isotope) フレンチデピュティ×アイシーサイレンス
同位体
同位体 - Wikipedia


カラーチャージ(Color Charge) ブライアンズタイム×ブラッシングストーム
『色荷。ゲージ粒子のやりとりで生じる「強い力」の源』
色荷 - Wikipedia


グルーオン(Gluon) ブライアンズタイム×ヤマタケポロン
クォークを繋ぎとめる力の粒子』
グルーオン - Wikipedia


ダークエナジー(Dark Energy) ダンスインザダーク×エグズマキー
『「反発する重力」としての効果を及ぼしている仮想的なエネルギー』
ダークエネルギー - Wikipedia



ローレルエルヴェル(Laurel L Vel) フサイチソニック×ロドリゴエミリ
『冠名+光速度(Light Velocity)より』
光速 - Wikipedia


ロードルクシオ(Lord Luxon) アグネスタキオン×ジャズキャット
『冠名+光速で真空を運動する粒子』
▼全部wikipedia先生に頼りきりというのもアレなので、最後のこの馬については軽く一席。
 えー、このルクシオンという表記が馬名として許可されるにはひと悶着あった経緯があります。というのも、元祖としてそのままルクシオンという馬がいるのですが、この馬の馬名登録申請時に、一度この名前は却下されてしまいました。なぜかというと、

タキオンに対して静止質量0で真空中を光速で運動する粒子をルクソン(luxon)タキオンとの混同からかルクシオンとも)、正の実数の静止質量を持ちどんなに加速しても真空中の光速には達しない粒子をターディオン/タージオン(tardyon)と呼ぶ。

タキオン - Wikipedia

という記述からもわかるように(やっぱりwikipediaに頼ってますが)、“ルクシオン”というのは誤読であって、luxonというスペルは本来どう足掻いてもルクシオンとは読めないから、というのが公式見解でした。しかし、“ルクソン”というのはどう贔屓目に見てもあまり日本語として良い響きとは思えない。挙句に採られた苦肉の策が、「"Luxyon"という綴りに変えて、馬名意味も“造語、光子ルクソンの派生語および別称”」とする(参照:http://www.hirootc.jp/horse/yurai.html)、というもの。つまり架空の用語をでっち上げてしまったわけです。それでよく通ったものだと思いますが、とにかくそうした裏技めいたものを駆使して、なんとかルクシオンという馬名は日の目を見ました。
 ところが、なんとその翌年フサイチルクシオンという馬があっさりと登録(綴りはもちろんLuxyonではなくLuxon)。そしてさらに翌年には、よりによって他のクラブ馬主からも同様の馬名が登録される始末。あの最初の悶着はなんだったんだ、とは名付け親ならずとも思うところではないでしょうか。まことに既成事実とは怖ろしいものであるなぁ、というお話でした。お粗末。