馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

ホッカイドウ競馬は生き残れるか(メモ程度に)

▼岩手のほうは相変わらずグダグダな様相を呈している模様ですが(参考:http://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_547c.htmlとかhttp://hirotomi.cocolog-nifty.com/blog/2007/10/post_6e61.htmlとか、それらに対する黒船雷電さんの補完・ツッコミエントリ2007-10-20 - 岩手競馬ニュースとか、同じく黒船雷電さんの2007-10-22 - 岩手競馬ニュースとか)、ホッカイドウの方はさすがに利害関係者の切実度が違うだけに、相変わらず色々と存続に向けた動きが出ている模様。
 ただ、ぶっちゃけた話岩手競馬ニュースで流れが追える岩手と違って全然状況を把握してませんので(自分のアンテナが低いだけですが)、9月7日に道が発表した「北海道競馬改革ビジョン素案」と、それに対する馬産地の反応をとりあえず以下の記事で再確認(そんなレベルです)。


道営競馬改革 - もっと知りたい 北海道新聞

大目標は本年度九億五千万円と見込まれる赤字を二○一○年度までにゼロにすること。実現できない場合は、競馬を廃止するとした。

▼大前提。

 道営競馬はミニ場外の新設や、南関東の競馬場との相互発券などで、四年連続して売り上げを伸ばしてきた。赤字はピークだった○一年度(二十八億四千万円)の約三分の一にまで圧縮の見込みだが黒字にはならず、来年度から一層の改革に乗り出す狙いがある。

▼その改革内容を記事から箇条書きで抜粋すると、

  • 来年度限りでの旭川競馬場からの撤退
  • 高額の使用料を所有者の日本中央競馬会(JRA)に支払う必要がある札幌競馬場での開催は大幅に減らす
  • 現在、場内警備や発券業務などに携わっている道軽種馬振興公社(札幌)を改編
    • 日高管内の競馬関係者とともに日高町に新公社を設立→企画・運営を委託し、馬産地主導の競馬とする

あたりで、“道農政部はこれらの方策により、一○年度までの黒字転換は可能と判断。道競馬事務所の北村健所長は素案を「競馬を存続させるための計画」と言い切る”というニュアンス。議会で存続の採決を取っている時点からあからさまに先送り感があった岩手に比べれば、当たり前ですがまだしも建設的・計画的と言えそう。

 日高管内七町などで構成する日高軽種馬振興対策推進協議会の谷川弘一郎会長(浦河町長)は「道営競馬は生産者にとって、欠かせないセーフティーネット。日本の馬産地と馬文化を守っているといっても過言でない」と強調している。

▼ということで、その協議会が素案に対して先日出した要請は以下の通り。


「競馬廃止」削除要請へ 知事に日高軽種馬協 - 北海道新聞

日高管内の全町長や農協組合長らで組織する日高軽種馬振興対策推進協議会(会長・谷川弘一郎浦河町長)は、道が九月に発表した北海道競馬改革ビジョン素案に盛り込まれている「競馬廃止」の文言を削除するよう二十四日、高橋はるみ知事に要請する。

▼谷川弘一郎氏は名門・谷川牧場の前社長(現社長は貴英氏)。

「廃止は馬産地の死活問題である」とし、廃止の文言を削除するとともに、同ビジョンが競馬継続のための改革であることを明記するよう求める方針。

▼道としては素案は廃止のためのものではなく“「競馬を存続させるための計画」”というスタンスなのは前述の記事にあった通りのようですが、素案にそうした表現はないのは原文(※pdfファイルにつき注意)を見ると確かにその通り。

門別競馬場のナイター整備などのための基金を十億円とし、管内の町や農協が三億円、賛助会員が四億円を積み立て、道は最低三億円を拠出するよう要望する。

▼具体的に数字を出してきたのは、

 道財政課は「収支はトントンでなければダメ。道民の理解が得られない」と厳しく指摘する。同課は本年度中にまとまる競馬改革ビジョンの成案にも厳しい注文をつける。特に門別競馬場へのナイター設備新設に必要な五億円以上の投資について、「現時点では了解していない」とくぎを刺している。

 このため、道農政部や道競馬事務所は馬産地の負担も得ながら、最小限の出費でナイター設備を整備するという難題に取り組んでおり、素案が掲げる「馬産地主導の競馬」の真価が、いきなり問われることになる。

道営競馬改革 - もっと知りたい 北海道新聞

という状況を踏まえ、道の財布を握っている部署向けへのアピールか。拠出割合だけ見れば、結構頑張ったなぁという印象はあり。門別でナイター競馬、という事業自体の目算がどうなんだという素朴な疑問は残りますが。


北海道競馬改革ビジョン(素案)に対するご意見募集について
▼道では11月18日までパブリックコメントを募集しているようなので、意見がある方は投書してみてはいかがでしょうか。僕もなにか思いついたら出すかも。今は絶賛風邪っ引き中で頭が湯豆腐状態ですが・・・・・・あーしんど。