馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

東京優駿予想(転記)。

▼ホースニュースはてなに上げているのとほぼ同じですが、せっかくのダービーということなので、こっちにも上げてみます。生で観られないのが残念無念。

傾向

アドマイヤコマンド

  • 過去10年勝ち馬を出していない青葉賞組。しかし皐月賞馬のいない今年は、そのジンクスを覆す絶好のチャンス。中間も坂路で馬なりのまま自己ベストタイを出したかと思えば、最終追い切りではCWで長めから外を回って超抜の動き。キャリアの浅さと、それを頷かせるまだ若い馬体から不安は残るが、変則二冠を目指す鞍上の若さと併せて新鮮な魅力と捉え、絶好枠を引いた強運を追い風に本命印を進呈。

レインボーペガサス

  • 一瞬の切れはないが、持続力のある末脚と、ダートでレコードを出すスピードと、地方の砂をこなすパワーを持った万能型。この持ち味が、今年のような混戦と馬場状態で生きないはずはないと見た。アドマイヤコマンドが若さなら、こちらは人馬ともに豊富なキャリアが持ち味の、本命に限りなく近い対抗。

ディープスカイ

  • あれだけのパフォーマンスを見せ付けた馬にこの中途半端な印というのは失礼かもしれないが、この相手なら突き抜けようという自信と、それでも多少は距離が長いのではないかという不安が相半ばして容易に結論が出ない。500キロ以上ある大型馬ながら、それを感じさせないバランスの良さと安定した四肢、そして輝く毛艶はどこから見ても超一流。1番人気が強いレースだけに、終わってみればという結果も濃厚だが・・・・・・。

メイショウクオリア

タケミカヅチ

  • 皐月賞で最上位入線の実績は捨てがたい。ただし、クラブ情報欄でも触れたが、「ダービーモード」にスイッチが入るような調整過程には見えず。競馬ブックの誌上パドック皐月賞時との比較でも、絞れたというより僅かながら萎んだ印象もあり、重い印を回す気にはなれなかった。

マイネルチャールズ

  • この馬の馬体から個人的にずっと感じているのは、スケール感よりもブライアンズタイム産駒らしからぬ素軽さ(切れるという意味ではなく)、そして器用さ。そういう意味では、弥生賞は言わずもがなだが、あくまで私見ながら皐月賞についてもそう悪いレース運びには見えなかった。もし陣営が例えば「早めに抜け出して、あるいは並んでしまえば負けない」といった過信と紙一重の目論見を抱いて、皐月賞よりもさらに自力本願な競馬を意識するようであれば、足元をすくわれるどころか、タフな府中の魔物に足を引っ張られる可能性すら考えられる。そして、金曜正午時点で重、土曜10R時点で不良だった府中の芝コースが、ビッグレッドファーム出身馬の「2000mの壁」をさらに高く強固なものにするかもしれない。

モンテクリスエス

  • データからはとても買えない青葉賞3着馬。しかし、それに目をつぶってでも拾っておきたくなるだけの素晴らしい、というより凄まじい迫力の馬体。しかもまだトモ高で完成途上の印象もあるのだから末恐ろしい。マツクニ・モードで仕上げられた2頭のうち1頭だけ選ぶなら、マイルベストの印象があるブラックシェルよりも、上昇味と距離延長の魅力でこちらをチョイスしてみたい。

サクセスブロッケン

  • “この馬には本命か無印しかないような”とkaturyokuさんがおっしゃる下でこんな半端な印を打つのも気が引けるが、重い印は怖いものの無視するのはもっと怖いだけに。路線上位馬優位という強固なデータの壁を崩す可能性があるとしたら、別路線というより別世界からの参戦と表現しても過言ではないこの馬だろう。長い手足に長い繋ぎ、そして横からの立ち写真でも分かる極端な右前の外向。必ずしもダート向きとは思えないが、さりとてパンパンの芝で使うのは怖い。さらにトビが大きいので滑るような馬場だと難しいだろうが、適度にクッションの効いた柔らかい馬場なら・・・・・・と考えていくと、この大舞台ですっぽり条件に嵌るパターンも捨て切れず。率としては決して高くはないだろうが、ひと仕事やってのけておかしくないだけ素質は秘めている。マルゼンスキーになぞらえた殿下の見解もうべなるかな。