東京優駿予想(転記)。
▼ホースニュースはてなに上げているのとほぼ同じですが、せっかくのダービーということなので、こっちにも上げてみます。生で観られないのが残念無念。
傾向
- 過去10年の結果を集計。
- 最有力はやはり皐月賞出走組。皐月賞馬は9頭出走して(3.1.1.4)、皐月賞2・3着馬は18頭出走して(3.2.2.12)、合わせて(6.3.3.16)で複勝率42.8%。牡馬で1ヶ月強、400mの距離延長では、容易に順列が覆ることはない。皐月賞2着のタケミカヅチ、3着のマイネルチャールズ、そして勝ち馬がいない今年は4着のレインボーペガサスも強調できるか。
- 逆に皐月賞4着以下馬の巻き返しはというと、67頭出走して本番3着内は5頭と、かなり不利な傾向。巻き返しの共通条件を挙げるのは難しいが、強いて言えば「皐月賞を負けるべくして負けた馬」は買えない、という程度か。フローテーション・ベンチャーナイン・レッツゴーキリシマ・サブジェクトあたりは厳しそう。
- 青葉賞組はかなり厳しいデータ。22頭出走して(0.3.1.18)という成績の上に、3着以内に入った4頭('02年シンボリクリスエス2着・'03年ゼンノロブロイ2着・'04年ハイアーゲーム3着・'06年アドマイヤメイン2着)は全て青葉賞の勝ち馬。青葉賞で2・3着だったクリスタルウイングとモンテクリスエスは厳しい。一方、勝ち馬アドマイヤコマンドについては、強調するほどでもないが有力馬の一角としては十分評価できる。
- NHKマイルC組は22頭出走して(2.1.0.19)。しかも連対馬のうち2頭は皐月賞も使っていた(タニノギムレットとアサクサキングス)。クロフネやテレグノシスあたりがダービーでは苦杯を嘗めさせられていることからも分かるとおり、相性の良いステップとは言いがたい。
○レインボーペガサス
- 一瞬の切れはないが、持続力のある末脚と、ダートでレコードを出すスピードと、地方の砂をこなすパワーを持った万能型。この持ち味が、今年のような混戦と馬場状態で生きないはずはないと見た。アドマイヤコマンドが若さなら、こちらは人馬ともに豊富なキャリアが持ち味の、本命に限りなく近い対抗。
▲ディープスカイ
- あれだけのパフォーマンスを見せ付けた馬にこの中途半端な印というのは失礼かもしれないが、この相手なら突き抜けようという自信と、それでも多少は距離が長いのではないかという不安が相半ばして容易に結論が出ない。500キロ以上ある大型馬ながら、それを感じさせないバランスの良さと安定した四肢、そして輝く毛艶はどこから見ても超一流。1番人気が強いレースだけに、終わってみればという結果も濃厚だが・・・・・・。
△マイネルチャールズ
- この馬の馬体から個人的にずっと感じているのは、スケール感よりもブライアンズタイム産駒らしからぬ素軽さ(切れるという意味ではなく)、そして器用さ。そういう意味では、弥生賞は言わずもがなだが、あくまで私見ながら皐月賞についてもそう悪いレース運びには見えなかった。もし陣営が例えば「早めに抜け出して、あるいは並んでしまえば負けない」といった過信と紙一重の目論見を抱いて、皐月賞よりもさらに自力本願な競馬を意識するようであれば、足元をすくわれるどころか、タフな府中の魔物に足を引っ張られる可能性すら考えられる。そして、金曜正午時点で重、土曜10R時点で不良だった府中の芝コースが、ビッグレッドファーム出身馬の「2000mの壁」をさらに高く強固なものにするかもしれない。
△サクセスブロッケン
- “この馬には本命か無印しかないような”とkaturyokuさんがおっしゃる下でこんな半端な印を打つのも気が引けるが、重い印は怖いものの無視するのはもっと怖いだけに。路線上位馬優位という強固なデータの壁を崩す可能性があるとしたら、別路線というより別世界からの参戦と表現しても過言ではないこの馬だろう。長い手足に長い繋ぎ、そして横からの立ち写真でも分かる極端な右前の外向。必ずしもダート向きとは思えないが、さりとてパンパンの芝で使うのは怖い。さらにトビが大きいので滑るような馬場だと難しいだろうが、適度にクッションの効いた柔らかい馬場なら・・・・・・と考えていくと、この大舞台ですっぽり条件に嵌るパターンも捨て切れず。率としては決して高くはないだろうが、ひと仕事やってのけておかしくないだけ素質は秘めている。マルゼンスキーになぞらえた殿下の見解もうべなるかな。