馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

フレッシュマンサイアーの勝ち組・負け組。

今年の2歳戦線は、新種牡馬の当たり年と言われています。
主要な(産駒頭数が10頭以上の)新種牡馬中央競馬成績は以下の通り。
(12月05日終了時点)

種牡馬名(産駒頭数/中央登録頭数):(1着数.2着数.3着数.着外数)>

アグネスワールド(44頭/27頭):(9.4.7.29)
アドマイヤベガ(89頭/62頭):(11.8.9.74)
ウェイオブライト(39頭/16頭):(1.4.4.24)
オースミジェット(23頭/4頭):(0.0.0.3)
キングヘイロー(107頭/48頭):(10.5.5.49)
グラスワンダー(148頭/97頭):(9.14.8.95)
グレートサクセス(10頭/3頭):(0.0.0.3)
クロコルージュ(66頭/38頭):(5.2.4.38)
コマンダーコリンズ(15頭/8頭):(0.1.1.16)
サフロンウォルデン(31頭/8頭):(0.1.1.9)
シルクジャスティス(44頭/13頭):(0.0.4.20)
スキャターザゴールド(63頭/38頭):(3.3.5.50)
ストローズクリーク(24頭/8頭):(0.0.1.3)
スピードワールド(21頭/9頭):(1.1.1.16)
タバスコキャット(64頭/46頭):(3.3.3.40)
ハイライズ(12頭/5頭):(1.0.0.15)
パントレセレブル(74頭/49頭):(0.6.5.27)
ビッグサンデー(16頭/10頭):(0.0.0.2)
フサイチソニック(56頭/26頭):(0.9.4.48)
フレンチデピュティ(127頭/88頭):(18.15.17.83)
ヘネシー(53頭/42頭):(9.6.7.41)
マイネルラヴ(95頭/50頭):(15.12.13.61)
マルターズライオン(11頭/3頭):(2.0.0.2)
メイセイオペラ(45頭/6頭):(0.0.0.9)
メジロブライト(53頭/24頭):(1.1.2.24)
ローゼンカバリー(47頭/9頭):(1.0.0.10)
ロードメイプル(17頭/3頭):(0.0.0.2)
ワレンダー(45頭/8頭):(0.0.1.16)

獲得賞金ベースのランキング1位はフレンチデピュティ(26240万)、しかし登録頭数の差(≒アーニングインデックス)を考えれば2位のマイネルラヴ(19840万)、3位のアドマイヤベガ(17125万)もほぼ互角と見ていいでしょう。マイネルラヴは地方で圧倒的な勝ち上がり率(26頭中18頭:11月30日現在)を誇り、アドマイヤベガは今後増える芝の中長距離戦での台頭が予想されるだけに、2歳ランキングはフレンチデピュティでほぼ確定的なものの、長期的には混戦が予想されます。重ね重ね、アドマイヤベガの早世が惜しまれます。

ちなみに一昨年のチャンプ・タイキシャトルが18306万、昨年のチャンプ・エンドスウィープが24320万。例年のチャンピオンクラスの新種牡馬が3頭いて、そのフレッシュマンサイアーランキングの1〜3位が、フジキセキ・バクシンオー・DID・シャトルといった安定勢力を引き摺り下ろして全体の2歳リーディング2〜4位を占めているわけですから、まさに当たり年と呼べるでしょう。

他にも、アーニングインデックスではその3頭と遜色ないアグネスワールドを筆頭に、ヘネシーキングヘイロークロコルージュあたりも合格の部類。特に後者2頭は、事前の期待度から考えれば大健闘と言えるのではないでしょうか。

一方、上位でも成績的に物足りないのが、頭数の多い割りに伸び悩むグラスワンダー。2歳戦からの期待が高かったはずのスキャターザゴールドタバスコキャットもイマイチでしょうか。さらに、本格派だけに仕方ないとはいえ、サフロンウォルデン・ハイライズ・パントレセレブルの欧州クラシックホーストリオ、シルクジャスティスメジロブライトの国産ステイヤーコンビも大苦戦。パントレセレブルはまだ連対率・複勝率が悪くないので巻き返しの余地はあるでしょうけど、その他に関してはなかり厳しそうです。

今年の2歳戦も残すところあとわずかですが、来年の馬選びに生かすためにも、新種牡馬の動向には引き続き注目していこうと思ってます。

(※文中のデータは全てJRA-VAN Data Labより)