馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

平成18年度競馬番組等について。

▼JRA発表分はPDFで見づらいので、概要はfs LogさんのラジオNIKKEIリリース記事まとめをドゾー。
 ヴィクトリアマイル新設は基本的に賛成。秋の牝馬は番組の関係上分散しがちですが、こちらは完全なステイヤーか、もしくは陣営が余程ひねくれていない限り、走れる状態の一線級の牝馬はほとんど揃うでしょう。でも、阪神牝馬特別の移設は必要だったんですかねぇ・・・・・・牝馬限定とはいえ、ダービー卿とマイラーズCの隙間に1400mかぁ。
 一時はこちらが新設G1かと騒がれた暮れの阪神芝1400mは、結局阪神カップという名のG2に。正直言ってあまり意義が見出せませんが。煽りを食って春に回された上にG3降格の憂き目に遭ったCBC賞や哀れ。しかし、1400mを含めると、スプリンターのオフシーズンがほとんど無くなりましたな。短距離重視の流れは止まらず。
 京阪杯の1200m化は、福島記念中日新聞杯鳴尾記念と囲まれていただけに、状況的には妥当なところかも。
 あと、JRAがダート路線(特に3歳)を拡充させる気がない点について。端的に言って、「ダートのトップクラスは地方巡業してこい」ってことなんでしょうかね。中央と地方の一本化かつ棲み分け、という遠い将来に向けての大前提があるのかもしれませんが。


▼それ以外の改革でなにより大きいのは、収得賞金の取扱いの変更。クラス替え時期だった4歳夏に収得賞金を半分にカットすることで、競走条件区分を一本化。これはまぁ、見た目にもわかりやすくなっていいんじゃないでしょうか。収得賞金加算額の変更で、500万下を勝った際の加算収得賞金が400万円から500万円になったことも含め、降級時以外事実上「勝って同条件」がなくなるのは、うーん、いいのか悪いのか。勝ち組と負け組の格差が広がるのと、晩成馬に不利になる・・・・・・のかな?
 そしてこれに伴い明らかに厳しくなったのは、○地の出走制限(中央競馬への転入条件)の変更。最初は「地方で1勝以上」、次に現行の「地方で2勝以上もしくは1勝かつ5戦以上」と来て、今度は「2歳で200万以上、3歳以上は500万以上」地方で稼いでこないと再登録を認めない、と来ました。要するに大幅な引き上げで、これだと南関東はともかく、それ以外の地方競馬場から下級条件馬が入ってくる、もしくは出戻ってくることはほぼ不可能と言ってよくなりそうです。例えば出資していた馬で中央抹消後園田に行ったカイザーワルツという馬がいるんですが、現在5勝してもまだ獲得賞金は200万円弱。実質、「未勝利戦を勝ちあがれなかった馬はもう中央の500万下には戻って来ないでね」という最後通牒に近いです。一口馬主としては、現2歳世代以降は再ファンドという手が使えなくなり、場合によってはまた昔のような所謂「引っ張り」が復活するかも・・・・・・と思うと、今から戦々恐々です。現在再登録前提で地方競馬に移籍している、もしくはしようとしている馬を多数抱える一口クラブや厩舎側にとっても、この発表はかなり衝撃的だったようで、しばらく事実関係の確認や今後の対応に追われることになりそうです(と、某クラブの人に聞いたらおっしゃってました)。現6歳世代ぐらいから、○地の登録頭数が一気に以前の倍以上になっており、出走希望馬でごった返す500万下条件戦の混雑を少しでも緩和したいということなんでしょうけど・・・・・・うーん、これは辛いです。
 しかし、ますます育成の重要性が増しそうで、ノーザンファームの天下はさらに続きそう。個人的には釈然としませんが、これから一口を始められる方にはサンデーRとキャロットFをおすすめせざるをえません。僕は・・・・・・どうしよう。