馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

中央と地方の格差。

12月3日(土)佐賀5R・サラ系3歳以上・C2・ダ1400m ロードチャージ圧勝(リンク先はレース動画)
▼再ファンド前提で佐賀に移籍した出資馬ロードチャージ(栗東・白井→佐賀・真島)。中央での成績はこんな感じで、4戦で勝ち馬につけられた差が実に17.1秒。正直よくぞ再ファンド前提の地方転出に踏み切ったものだと思ったものですが、転出後はポンポンと連勝、しかも今回は正味の「持ったまま」での圧勝。9月末の時点ではソエがひどくて続戦をあきらめざるを得なかったような状態だったことも併せて考えると、かくも差があるものかと改めて驚きます。
 こうした状況を鑑みるに、当初の「地方で1勝」、現行の「地方で2勝、もしくは1勝かつ5戦以上」という、中央→地方→中央への再登録の条件については、その気さえあれば中央の未勝利戦で勝ちあがれなかった馬のうち相当数がクリア可能な条件と言えます。しかも、中央で入着を繰り返しながら勝ちきれなかった馬のような、本来中央に戻るモチベーションも意義も高いような馬については、地方登録時に収得賞金によって上位クラスに組み込まれることになり、勝利数で規定される再転入条件が厳しいものになる、という矛盾も生じます。つまり、簡単に言って「ザル法」(しかも目の粗さに偏りのある)だったということです。まぁ、そのザルっぷりは、再ファンド制の許可後、相馬眼はないが出資馬への思い入れは強い一口馬主にとっては、非常にありがたいことだったわけですが。


▼しかして、先般発表されたJRAの来季の開催概要において、(地)の出走条件の改定がありました。それは、

本会の競走馬登録を受ける(地)のうち、競走馬登録のとき地方馬登録を受けていた期間の収得賞金が2歳馬で200万円以下、3歳以上馬で500万円以下の馬は出走できない。

というものです。これに関しては、最初中央で競走馬登録したいわゆる「出戻り」馬には適用されない、という噂もあるんですが、JRA発表の文面(PDF版直リンク)を読む限り、単に「本会の競走馬登録を受ける(地)」とだけある以上、出戻り馬についても同様の適用があると考えるのが自然では。まぁこの辺はいずれ入っているクラブのどこかにしっかり確かめてみようと思ってますが。


▼(地)馬の数に関しては、
9歳・・・116頭
8歳・・・155頭
7歳・・・304頭
6歳・・・434頭
5歳・・・422頭(うちクラブ所属馬14頭)
4歳・・・420頭(うちクラブ所属馬41頭)
という感じで推移しており(TARGET調べ)、地方経由馬の増大が下級条件での除外ラッシュに拍車をかけていることは間違いありません。よって、制限強化は仕方ない面もあると思いますが、収得賞金の取扱い&収得賞金加算額の変更とも併せて、「500万下をウロウロする馬は要らないよ」というJRAの明確な意思が看取できます。仕方ないといえば仕方ない話なんですが・・・・・・「500万下でウロウロ」な出資馬を多数抱える身としては、ちょっと世知辛いなあと思う次第。