馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

今年一年を振り返ってみる。

▼出資馬の初出走(クライスレリアーナ新馬戦2着)から数えると、一口生活も今年で足掛け5年目となりました。思えばその間、楽しいことばかりではなく、色々と辛い怒りや酸っぱい悲しみや苦い後悔も味わってきて、この趣味の奥と業の深さをしみじみと味わってきたものでしたが、ボチボチ酸いも甘いも噛み分け、ある意味落ち着いて愉しめるようになってきた気がしています。これを熟成と取るか老成と取るかは立ち位置次第ですが、個人的にはこれからが本番、老け込むには早いと思っていますので、まだまだどっぷりとこの辛くも楽しい趣味に漬かり込んでいくことでしょう(自己破産しなければ)。


▼ちなみに今年の初めに立てた目標は、

  • 180戦
  • 15勝
  • 特別勝ち

というものでした。然るに今年の成績を振り返ってみると、


<中央>

  • 156戦24勝(24.11.13.108)

<地方交流>

  • 3戦1勝(1.1.1.0)

<合計>

  • 159戦25勝(25.12.14.108)
  • 勝率15.7%/連対率23.3%/複勝率32.1%
  • 獲得本賞金32430万円(1走当206万円) ※中央のみ
  • 特別競走勝利8勝(ジュニアカップ・Gホイップトロフィー等)

と、目標出走数はクリアできず、一方目標勝利数は大幅にクリアという結果。計算の立てやすいはずの出走数が1割ほど足りなかったのは、20頭いて主力の世代となるはずの2歳馬が8頭で11戦(3勝)しかできなかった分の計算違いということで了解できることですが、計算の立たない勝利数とはいえ、これほど大幅に目論見が狂ったのはなんとも不思議。中央平地24勝は厩舎ランキングに組み込むと35位前後。勝率15%超というのは、厩舎単位では伊藤雄・音無・萩原・藤澤和の4厩舎しかクリアしていない数字で、一言で言って出来すぎです。
 ただし、獲得賞金額(5着以内の本賞金)で比べると、厩舎ランキングで75位前後まで落ち込み、内容の薄さは否めないところ。森師ではありませんが、スポーツマンとしてならともかく、厩舎経営者としての本分はあくまで獲得賞金額の多寡にあり、そういう意味では決して満足のいく結果ではないという見方もできます。仮に1頭当たりの年間のランニングコストを500万円と設定すれば、50頭を維持するのに25000万円。32000万円を8掛けすれば25600万円で、ここから更にクラブ会費やクラブ手数料等々を引かれることを考えれば、各種手当てを計算に入れても、とてもプラスが出るような状況ではありません。
 来年の年初の段階で、維持費が発生する明け2歳以上の出資馬から引退馬や再ファンド前提の地方転出馬を除いた数は、数えてみると55頭。調教師ランキングでもベスト10に入ってしまうほどの大所帯です。それで維持費を獲得賞金で賄って、なおかつ少しでも投資を回収しようと思うのであれば、この程度の賞金額ではお話になりません。森師の経営感覚では、100000万円(10億円)というのが年間獲得賞金目標の目安だそうで、これをクリアできる厩舎は毎年数えるほどですが、それでも実際問題このあたりが「(厩舎ではなく)馬主に(初期投資を含め)損をさせない採算ライン」と考えるべきでしょう。シビアなものです。
 そんなわけで、来年あたりはボチボチこのへんの現実も考慮に入れつつ目標設定してみるべきかと思ったり。多分かなりヘコむ数字になりそうなので、あまり考えたくはないんですが・・・・・・。