馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

フランスもそこまでたらしじゃなかった

http://www.chunichi.co.jp/chuspo/article/race/news/CK2007082002042326.html

 18日には松本好雄オーナーと高橋成調教師の話し合いで「凱旋門賞」(仏G1、10月7日・仏ロンシャン、芝二千四百メートル)への参戦を断念。だが、美浦に滞在するスタッフはあきらめていなかった。

 要因は2つある。前日の18日、高橋助手がJRA防疫課から「フランスギャロが、依然として“凱旋門賞にぜひ来てくれ”と望んでいる」との情報を伝え聞いたこと。フランスではインフルエンザへの感染例はよくあるから、という説明だったという。

▼この記事を読んで、不肖わたくし、以下のようなはてブコメントを付けました。

“フランスではインフルエンザへの感染例はよくあるから”「欧州ではよくあること」ということかぁ。パリジャンの甘い誘惑に揺れるサムソン心。振り切ったと思った時にこんな言葉を掛けるなんて、ホンマ罪な男やで。

はてなブックマーク - Southendのブックマーク / 2007年8月20日

で、その時は(というかEI論議が盛り上がっていた頃から今までずっと)そういうもんだということで納得しちゃってたんですが。しかし、先日買ってきたサラブレの最新号の馬インフルエンザ騒動特集記事に、こんな記述が。

フランスからのメッセージも実際のニュアンスは微妙に違っていた。ギャロからJRAに日本での馬インフルエンザの問い合わせがあり、その中で非公式にサムソンに触れたものにすぎなかったのだ。およそラブコールではなく「日本が衛生条件をクリアすれば、こちらは受け入れの態勢にある」程度だったという。
(『サラブレ2007年10月号』P16より引用・文/鈴木良一氏(日刊スポーツ))


・・・・・・なーんやそれ!


 というわけで、わたくし見事に釣られてしまっていたことをここに報告いたします。メディアリテラシがどうとか普段言ってるくせに、なんともお恥ずかしいかぎり。振り返って考えれば、フランスギャロが感染リスクを辞さない勢いで招致してくる理由もないよなぁ、サムソンがディープ級の注目と経済効果を運んでくるならともかく。フランスという字面のイメージについ流されてしまったような。
 えー、ことほどかように、情報に踊らされずにいることは難しいものだ、ということでひとつ(えー)。いや、釣られて釣られてしまった方がいらっしゃったらすいません、ホントに。


▼ちなみに、件のサラブレ馬インフルエンザ関連特集記事は、

  • 巻頭に平松さとし氏の「『JRA批判ありき』のマスコミ批判」コラム
  • 時系列順状況推移まとめ記事
  • 「その時、トレセンの反応は・・・・・・」と題した、JRAの曖昧な指示に混乱する現場の怒りの声まとめ(筆者はやはりというか、スポニチ鈴木正氏)
  • 匿名獣医師と橋浜保子氏(JRDB)の一問一答形式「馬インフルエンザの基礎知識」(獣医師氏の第一声は「騒ぎすぎですね」)
  • 乗峯栄一氏のスペシャルコラム(笑)

などなど、なかなかに充実した内容でした。興味がおありの方にはご一読をおすすめします。