種牡馬戦国時代、いよいよ本格化?
▼ロード、セゾンと立て続けにパンフが届き、それらに目を通した時点で今シーズンの出資馬選びも一段落。その過程で、今年の2歳戦の種牡馬別成績動向を調べていたら、ちょっとそれらしい数字が出たのでフライング気味ながらちょっと公開。
<種牡馬別2歳戦勝ち鞍数ベスト10>
順位 | 2005年 | 勝数 | 2006年 | 勝数 | 2007年 | 勝数 |
1 | アグネスタキオン | 17 | スペシャルウィーク | 15 | アグネスタキオン | 9 |
2 | スペシャルウィーク | 15 | ダンスインザダーク | 13 | ダンスインザダーク | 9 |
3 | フレンチデピュティ | 13 | アグネスタキオン | 12 | コロナドズクエスト | 9 |
4 | サクラバクシンオー | 13 | サクラバクシンオー | 9 | シンボリクリスエス | 8 |
5 | フジキセキ | 12 | アドマイヤコジーン | 8 | フジキセキ | 8 |
6 | サンデーサイレンス | 10 | フレンチデピュティ | 8 | アグネスデジタル | 8 |
7 | タイキシャトル | 8 | アドマイヤベガ | 6 | クロフネ | 7 |
8 | ボストンハーバー | 6 | マンハッタンカフェ | 6 | ファルブラヴ | 7 |
9 | エンドスウィープ | 6 | クロフネ | 6 | スターオブコジーン | 6 |
10 | クロフネ | 5 | ブラックホーク | 6 | タニノギムレット | 5 |
上位10種牡馬計 | 105 | 上位10種牡馬計 | 89 | 上位10種牡馬計 | 76 | |
勝ち鞍占有率 | 44.1% | 勝ち鞍占有率 | 37.2% | 勝ち鞍占有率 | 31.5% | |
(2歳戦総数) | 238 | (2歳戦総数) | 239 | (2歳戦総数) | 241 |
※2005・2006年の数字は同時期までのもの
※1着数同数の場合は2着数(それも同数なら3着数)が多い順にソート
※緑太字は当該年の新種牡馬
今年の数字を見てパッと気付くことといえば、
あたりでしょうか。特に3つ目はキニナルところで、調べてみると勝ち鞍だけではなく獲得賞金ベースでもやはり分散傾向にある感じです。つまり、「この種牡馬の仔を選んで(切って)おけば・・・・・・」という戦略は、より採りづらくなってきているのかもしれません。
▼そしてもうひとつ。
<2007年2歳戦・種牡馬別出走数ランキング>
順位 | 種牡馬名 | 産駒頭数 | 出走数 | 指数 | ||
血統登録 | 中央登録 | 出走済 | ||||
1 | マイネルラヴ | 108 | 47 | 35 | 103 | 2.19 |
2 | シンボリクリスエス | 145 | 95 | 38 | 86 | 0.91 |
3 | ワイルドラッシュ | 101 | 63 | 26 | 64 | 1.02 |
4 | マーベラスサンデー | 122 | 56 | 31 | 63 | 1.13 |
5 | アグネスデジタル | 117 | 51 | 24 | 60 | 1.18 |
6 | クロフネ | 110 | 61 | 28 | 56 | 0.92 |
7 | アグネスタキオン | 154 | 85 | 24 | 54 | 0.64 |
8 | コロナドズクエスト | 94 | 48 | 24 | 52 | 1.08 |
9 | タイキシャトル | 93 | 55 | 23 | 52 | 0.95 |
10 | タニノギムレット | 98 | 68 | 28 | 52 | 0.76 |
(参考) | ダンスインザダーク | 117 | 65 | 16 | 49 | 0.75 |
(参考) | フジキセキ | 122 | 72 | 20 | 40 | 0.56 |
(参考) | ファルブラヴ | 93 | 53 | 18 | 31 | 0.58 |
(参考) | スターオブコジーン | 56 | 22 | 11 | 44 | 2.00 |
※血統登録済み産駒頭数は日本軽種馬登録協会での検索結果から
※中央登録産駒頭数はTARGET集計結果から
※指数は「出走数÷中央登録産駒頭数」で算出
※勝ち鞍ベスト10入りしていながらランク外だった4種牡馬についても集計結果を併記
このリストからすぐわかるのは、
特に3つ目は、産駒に現時点で5頭も出資してしまってる一口馬主、つまり自分としては一安心のデータ。現在の血統的寡占が進む状況で、HaloもNorthern DancerもMr.Prospectorも持っていないというのは大きいアドバンテージですし、これは次代のリーディングサイアー争いの有力候補となってきそうな雰囲気ではないかと。勝っている8頭は全部1勝馬で、奥手であることには違いないのかもしれませんが、もしそうなら「未完成なりに仕上げてしまえるほど頑健」であるという見方もできそうです。ただ、レース振りや産駒の造りを見ると切れ味に欠ける印象があるので、クラスが上がると壁があるタイプではないかという危惧もあり。
▼まぁ、いずれにせよ募集時期に合わせて出しただけの早漏もいいところなデータですので、なにかの参考もしくは気休めにでもなればということで。年末と、あとダービー後ぐらいにも同じ切り口で出してみて、データ次第では改めてごにょごにょできるかもなぁ、というところです(覚えていればですが)。