馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

はてなー分布図

図解「世界のはてなブックマーカー」 - シナトラ千代子にインスパイアされて、はてなユーザー内の分布図を考えてみました。暇人なので。


▼そもそも世界はふたつに大別されます。

当たり前ですね。
 で、ユーザーの種類を簡単に二分化するとすると、ふたつの分け方があると思います。まず、

これの線引きが難しいところなんですが、近藤社長の言葉を借りると「一日中ネットにはりついてるような人たち」は、まずヘビーユーザーということになるでしょう。そうでなくても、ダイアリー書いてブクマしてアンテナ巡回してハイクしてスター付けて、というのが毎日の習慣のようになってる人は含めていいかも。
 んで、もうひとつはというと、

ここかなぁと。これは別にネガポジや深さ浅さ関係なく、「はてな」という枠あるいは組織や、それに属する人との接点を持っているか、持とうとしているかどうか、という分け方です。
 そのへんは、単にツールとしてはてなの各サービスを使っているだけではなく、人力検索で問いかけたり答えたり、id記法で呼んだり呼ばれたり、ダイアリーのエントリに[はてな]タグを使ってみたり、いいこと思いついたらアイデアに登録したり、文句があったら中川さんに言ってみたり、といったあたりでもしかしたらある程度定義できるのかもしれません。が、単純に「当事者に村民としての自覚があるかないか」の方が分かりやすい気がします。


▼で、それを図にしてみると、簡単ですが以下のようになります。

  • 黒い線がユーザー/非ユーザー
  • 水色の線がヘビー/ライト
  • 赤い線が村民/非村民(非国民みたいな字面だな)

の境界線です。「ヘビーユーザーでない村民」がいるのかどうか、というのは見解が分かれるところでしょうけど(もしいないのなら、水色の線は黒線の左辺と下辺に接することになる)、まぁいないとは言い切れないので一応浮かせてみました。
 で、その線によって分けられた土地土地を色分けするとこんな感じ。

その土地土地の住人に便宜上名前を付けてみると、

こんな感じかなぁと。まぁ村民にも不満分子はいるでしょうから、アンチもファンやマニアのうち、ということで。あと、土地の広さはユーザー実数の多寡のイメージとは一致していません。ていうかどれぐらいの割合かなんてわからんし。


▼でまぁ、近藤社長の言う「たこつぼ」というのは、この図の中では多分「はてなマニア」の生息地あたりを主に指してるんだろうなぁと想像できます。はてなのサービス内容や運営方針に積極的にアタッチしてくる、Webへの知識と情熱にあふれた層。

近藤社長は多分、この層に凄く期待してたんだと思います。ここに対するチャンネルをオープンにしておけば、有用なアイデアがどんどん集まり、それによってはてなはどんどん大きくなる、と。でも、現実はそうはならなかった(少なくとも社長のイメージほどには)。
 これは、いわゆる「集合知」に対する過信があった、と言い換えてもいいかもしれません。しかし、集合知がもたらすのは、主に枠内での最適化や再構築で、枠の外へ枝を伸ばすような方向には向きにくい。リノベーションはできてもイノベーションは生みにくい、ということです。
 そう思ったからこそ、例えば横井軍平、宮本茂 - jkondoのはてなブログでことさら“アーティスト”、つまり「生み出す者」を意識してみたりしてるんでしょう。
 しかしだからといって、これまでのはてなを支えてきた、うさんくさい「ギーク」的なるもの(それは「はてなマニア」だけではなく自社員含め)を否定するのもまた違うわけで、そこで弱者からの革命 - jkondoのはてなブログで“適度な距離を一定に保とうとするのではなく、両方の視点を常に往復し続ける”ことが大事だ、という表明も行っておく。
 まぁそんなわけで、『うさんくさい』『たこつぼ』『横井軍平宮本茂』『弱者からの革命』というよっつのエントリは、通底したひとつのポジショントークなんだなぁと思った次第。


▼この図のイメージで考えると、はてなユーザー全体の枠の上辺はおそらく丸太町通今出川通ぐらい、右辺はもしかしたら河原町通ぐらいまでで、鴨川さえ越えてないんじゃないか、という気がします(注:例え話です)。今のままの状況では、北山通りのオサレさんたちも、鴨川河川敷名物のラブラブカップルも、決してはてな内には取り込めません。すごく頑張って北大路ビブレか、新京極のメロンブックスあたりが関の山でしょう(注:あくまで例え話です)。
 そう考えると、京都移転後のこれからのはてなは正念場だなぁ、と思うわけです。勝手に。水色の、そして黒線の外のフロンティアに手が届くかどうか。とりあえず百万遍あたりから始めて、いずれ比叡山まで手中にできるよう頑張ってください(注:くどいようですが例え話です)。


▼図中のたこは、妖怪アキタコ - 平民新聞(の一部)にご出演いただきました(これも勝手に)。すいませんすいません。