馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

M−1グランプリ2008感想

▼普段純然たるお笑いネタ番組を全く見ないからかもしれませんが、あの面白さのオードリーが優勝できなかったのは残念。あの破壊力抜群ながら処理しにくそうなボケを、クレバーな言葉のチョイスと絶妙のスカし方できっちりモノにしていくツッコミは、色物扱いで済ませるにはハイレベルすぎたと思います。
 ボケ・ツッコミ単品の良さもありますが、春日という棍棒を振り回す必要があるためか決してしゃべりのテンポが速い印象はないのに、ツッコミにしろボケにしろ多少食い気味ぐらいに被せてくることで手数とテンポを確保しているのもすごいなぁと。まぁこれはナイツにも言えることですが、単なる回転の速さゆえではない手数の多さ(そして溜めるべきところはきっちり間を取れるメリハリ)というのは、テクニック的にも感心しましたし、聞いていて心地も良かったです。


▼最終審査後の春日のコメントも良かったし、完全にオードリーの流れかと思ったんですが。まぁ最終審査のネタは1本目に比べるとカタルシスに乏しかったものの、他2組との比較では遜色なかった気がしましたし。なのに、それまで「差はない」「好みの問題」というコメントを重ねながら、最後の最後になって「自分の中では圧勝」と言い放った島田紳介はどうかなぁという感じでした。そこまでの差があっただろうか。キングコングの審査コメントでもちょっと思いましたけど、なんか審査に他意が入りすぎている印象があってちょっと微妙でした。
 しかしまぁ、なんだかんだで毎年楽しんで見られる仕上がりになってるのはすごいなぁと。お笑い界の有馬記念、まだまだ続いてほしいものです。そういえば本家有馬記念も色々言われていますが、たとえ残念ジャパン(香港)カップになったとしても、やっぱりないと寂しいです。お祭りですから。祭りには祭り独特のテンションと良さがあります。観客も含めてのイベントですから。