馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

2008年の成績を振り返る。

<12月トータル>

  • 中央戦績:19戦2勝(2.3.1.2.1.10)
  • 地方戦績:1戦0勝 (0.0.0.1.0.0)
  • 中央獲得本賞金:4,540万円
  • 地方獲得本賞金:350万円
  • 勝ち鞍

▼11月が良すぎたので12月の失速は覚悟していましたし、実際出走数は少なめでしたが、本年度最終出走となったオフィサーの激走と、ラフィアン勢の堅実駆けで助けられました(ピースは、こう言ってはなんですが勝ってくれないと困るレベルの馬でしたので……)。


<2008年トータル>

  • 中央戦績:271戦30勝(30.28.28.26.15.144)
  • 地方戦績:5戦1勝 (1.1.0.1.0.2)
  • 中央獲得本賞金:68,569万円
  • 地方獲得本賞金: 3,400万円
  • 1走当賞金:253万円
  • 出走頭数:59頭
  • 勝利頭数:20頭
  • 1頭当賞金:1,162万円

▼なんとか30勝の大台に。中央の勝利数ベースでは全国調教師リーディング15位相当、本賞金ベースでは17位相当でした。出来すぎです。ちなみに出走数ベースでは34位。ここは勝ち鞍と違ってある程度意図的にコントロールできそうなところですので、ラフィアン・セゾン馬を徐々に増やすことで改善できればな、と。結果的にそれで勝ち鞍数や獲得賞金が落ちても、出走数を増やしつつ馬価格を落とす方向で、なんとか収支均衡を図りたいところ。そうしないと、末長くこの趣味を続けられない雰囲気になってきたので……(謎)。


  • 月別成績一覧(中央のみ)

1着 2着 3着 着外 合計 本賞金 主な勝ち鞍
1 3 3 0 13 19 3720 許波多特別(ロードアンセム
2 2 1 2 19 24 2998 3歳新馬(ロードアリエス
3 1 3 4 21 29 3268 岡崎特別(ウインシンシア
4 2 3 4 13 22 6480 1000万下(カルナバリート)
5 4 3 5 17 29 10433 立夏S(カルナバリート)
6 2 2 3 12 19 3930 有松特別(ウインシンシア
7 1 2 1 12 16 1570 3歳未勝利(トランスワープ
8 4 1 3 17 25 4485 若戸特別(ウインスペンサー)
9 2 4 0 14 20 4130 ムーンライトH(ウインスペンサー)
10 4 2 2 17 25 8865 府中牝馬S(ブルーメンブラット
11 3 1 3 17 24 14150 マイルCSブルーメンブラット
12 2 3 1 13 19 4540 ギャラクシーS(オフィサー)
30 28 28 185 271 68569 マイルCSブルーメンブラット
※本賞金単位は万円(以下の表も同じ)
▼毎月勝利にG1含む重賞3勝。やはり出来すぎとしか言いようがない1年でした。

  • 期待度別成績

1着 2着 3着 着外 合計 勝率 連対率 複勝 単回値 複回値
7 3 2 11 23 30.4% 43.5% 52.2% 123 77
4 6 6 9 25 16.0% 40.0% 64.0% 103 111
8 7 9 27 51 15.7% 29.4% 47.1% 165 120
4 5 5 43 57 7.0% 15.8% 24.6% 79 93
2 2 2 37 43 4.7% 9.3% 14.0% 36 43
4 3 2 20 29 13.8% 24.1% 31.0% 92 66
1 1 1 33 36 2.8% 5.6% 8.3% 42 67
0 1 1 5 7 0.0% 14.3% 28.6% 0 175
30 28 28 185 271 11.1% 21.4% 31.7% 89 86
※「他」は更新できなかった1週の出走馬分
▼ほぼ毎週アップしていた期待度。印別に集計するとこんな感じになりました。全体的な好調にも助けられましたが、◎○▲の単勝だけ買ってれば、結構儲かったのではないかと思います。最終週はかなり予想バランスが狂い、特に最後の最後でオフィサーを無印にしてしまったのは、色々な意味で痛恨でしたが……。
 しかし結局、◎を付けた馬は(7.3.2.3.4.4)と掲示板率82.6%。人気馬が多かったとはいえなかなかのものではなかったかと思います。ちなみに4着以下に沈んだ11戦中、ロードアルファードとウインイージスが3戦ずつ。こういうタイプの馬に◎を付けるのが間違っている、ということと、この2頭に思いのほか自分が入れ込んでいる、ということが分かったのは興味深いところです。


  • 登録抹消馬2008
    • レフィナーダ(1月)
      • もう少しなんとかならなかったか、というのは藤澤和厩舎の出資馬全部に言えたことですので、改めてどうこうという話でもありません。明け8歳まで走ってくれたわけですから、最早お疲れさまという一言、ただそれだけです。良い母になって欲しいもの。母父サンデーで潜在能力もボトムラインも上級ですから、気ムラな面さえ遺伝しなければ素晴らしい産駒を出してくれることでしょう。
    • グランドミッション(3月)
      • 同じサウス馬で角居馬のモダンアーティストと似た印象で、素質というか体躯を持て余して十全な能力発揮に至らなかった印象があります。残念。
    • デルタウイング(3月)
      • 上体の立派さに下がついていかなかった感じでした。
    • ロードヴェルデ(4月)
      • レース中に残念なことに。名付け親だったので悲しみもひとしおでした……。
    • アイテール(5月)
      • とにかく筋肉なり節々なりが硬い感じで、まともに動けないまま終わってしまいました。ミネラロジストなんかもそんな印象がありましたが、芯の造りさえしっかりしていれば、多少頼りないぐらいの方が良いのかな、というのが今の見解です。
    • マイネルアンジェロ(5月)
      • 馬のタイプを全く考慮しない早め&無理仕上げで壊されてしまいました。関東下級厩舎の恐ろしさを味わったぜ……という感じ。素材的には相当期待していたんですが・・・・・・無念です。
    • セプタード(5月)
      • 勝ち切れないながらも一所懸命走っていてくれたんですが……やはりレース中悲しいことに。無念です。
    • マイネルアフェット(5月)
      • 折り合い面からも短距離中心に使っていってほしかったという思いはありますが、3歳5月までに11戦して5着が最高でしたから、力不足を認めざるをえません。お疲れさまでした。今も岩手で元気に走っているようなのはなにより。
    • ウインファンタジア(5月)
      • 再ファンドをはさんで中央で23戦、3勝を挙げてくれた珍しい出戻り成功例。最後は多少無理に使われてしまったかなとは思いますが、大ごとにならず牧場に戻れたわけですから良しと思わなければならないでしょう。中京での口取りが良い思い出です。カリカリしたタイプだったのでその辺がどう出るかですが、母としての活躍も楽しみ。
    • ロードマジェスティ(6月)
      • 功労馬、という意味では一口生活トータルでも最高の馬かもしれません。重賞出走もオープン勝ちもこの馬が初めて。結局重賞は5着が最高でしたがオープンを3勝、タフに中央で30戦。常に自分の脚をきっちり使って惨敗が少なく(勝ち馬から2秒以上離されたことが生涯なかった)、展開や条件が嵌まれば飛んできました。最後の障害挑戦も、結果的にはキャリアに終止符を打つ事態になってしまいましたが、これまでのキャリアや実際の障害レースの内容を見ても、決して無意味なチャレンジではなかったと個人的には思っています。一時期牧場と厩舎の不協和音の影響を受けた(一因ともなった?)ように見えたのは残念でしたが、全体的な活躍から見れば瑕瑾というものでしょう。本当にお疲れさまでした&ありがとう。
    • ウインブラッド(7月)
      • 素材的には準オープンまで行った兄ウインジェネシスに匹敵するものがあったと思いますが、脚元が豊かなボリュームに耐えきれず。しかし府中で口取りさせてもらえたことは一生の思い出です。
    • ロビュスト(7月)
      • なにもできないままキャリアを終えてしまいました。硬い・窮屈なタイプの馬は厳しい(特に大型馬)、という自分のイメージを決定づけた1頭。
    • ウインリアライズ(7月)
      • 見栄えは悪くない馬だったんですが、中央での戦いに耐え切れるほどの芯の強さがありませんでした。
    • ロードウィズダム(8月)
      • 早くから能力を発揮し2歳で2勝。その後伸び悩みましたが降級してからもう1勝してくれ、この血統クラスの馬としては十分タフかつ堅実に走ってくれたと思います。障害チャレンジが成功しなかったのは残念。今のところ僕はまだ障害勝ち馬を持ったことがありません。現役にも数頭障害を視野に入れている馬がいますので、彼らにはなんとかモノになってほしいところ。
    • ラウニカ(8月)
    • ルクシオン(8月)
      • まとめてしまって失礼ではありますが、どちらも中央でやれる器ではありませんでした。
    • レディカーニバル(8月)
      • 池江父厩舎では結果を残せませんでしたが、再ファンドを経て転厩した松山将厩舎で新境地を拓きました。志半ばで故障に泣いたのは残念でしたが、可能性は十分見えた感じでしたし、師の誠実で前向きな管理ぶりにも好感が持てました。母として、そして個人的には同厩舎のロードクリムゾンでなんとかリベンジを。
    • ロードエスクード(8月)
      • デビュー後しばらくは全く能力を出し切れませんでしたが、3歳夏の函館で天才・三浦を背に未勝利脱出が視界に広がるレースを見せてくれました。結局勝ち切れず、また再ファンドを目指した地方デビュー後も結果が出ないまま故障発症してしまいましたが、強い印象は残してくれた1頭。
    • ロードアルカディア(9月)
      • 繰り返し同じことを書いている気がしますが、この馬も立派な上体に脚元が耐え切れなかった口。大型馬と、あと早期(当歳)出資のリスクも身に沁みさせてくれた馬でした。ここまで大きく出るとはなぁ……デルタウイングもそうでしたが、タキオンはこう出ちゃうと厳しい。
    • プリンセスデザイア(9月)
      • 新馬戦を1秒差の圧勝後、なんと17戦連続9着以下。気性が能力の発揮を妨げるケースはひとつの有力な典型と言えますが、その中でも極端なケースとなってしまいました。競走馬の難しさと、あと角居厩舎の諦めの悪さを実感させられましたが、後者はつい先日のカネヒキリの復活劇でまた再確認。程度問題という話もありますが、執念なきところに達成はない、というのはやはりひとつの真実なんだろうと思います。
    • マイネルフェイト(10月)
      • ラフィアンでこれまで出資した中では最高の手応えを感じていた馬でしたが、デビュー戦のレース中に故障発生し能力喪失。無念としか言いようがありません。
    • ウインディグニティ(10月)
      • この馬とジェネシスでウインに入会したのが、ついこの間のようにも遥か昔のようにも思えます。地方交流戦含めトータル40戦。準オープンの勝ち星には手が届きませんでしたが、キャリア最後期までは目立った傷みも少なく、嵌まった時には素晴らしく切れる末脚を武器に都合5勝。立派な一口的名馬でした。また、今年とうとうリーディングを獲り、偉大なる父の後継者として完全にその地位を確立して見せた池江泰寿厩舎、その手腕と粘り強さも印象深く。
    • ロードアルティマ(10月)
      • その最上級の血統背景に恥じない、溢れるほどのスピード能力。しかしそのキャリアは、諸刃の剣としての故障との戦いでした。12戦して6勝。デビュー前から夢を見続け、特に1000万下を1秒差付けて影も踏ませず逃げ切った時には大きな達成をリアルに幻視したものですが、丸6年以上に及ぶ長い夢は、悪夢と入り混じったまま夢と終わってしまいました。海外で種牡馬になるという話を耳にしていますので、いつかその産駒の活躍が伝わってくることを願いつつ、時折残された夢の欠片(札幌のCさんありがとうございました)を眺めながら過ごそうと思います。
    • ブルーメンブラット(12月)
      • この馬のことを想うと、今も不思議な気持ちになります。決定的に過ぎ去ってしまったことについての予感、あるいは、これから起こるかもしれないことについての余韻。そんな矛盾した、しかし機能不全を起こすことなく静かに止揚された思念(思慕と言った方が近いかもしれません)が今も、窓辺に射し込む朝日(それは夕日でもある)が作る陽だまりのような暖かさで、胸の中にあります。……と、またしてもエセ詩人ぶりを発揮している自分が一番不思議ですが、まぁなにはともあれ、僕の一口キャリアの中でも白眉であり、ある意味アルファでありオメガである1頭だったことは確かです。僕にとっては、この馬にたどりつくために競馬と出会った、と言っても過言ではないほどのインパクトを与えてくれた馬でした。それだけは、決して誇張でも詩的レトリックでもありません。
  • (追記)クラブ内出資馬占有率

内訳 頭数 出走数 1着 2着 3着 出走数 本賞金
キャロット全体 156 638 72 44 57 638 133032
Southend出資馬 14 51 12 7 5 51 31585
占有率 9.0% 8.0% 16.7% 15.9% 8.8% 8.0% 23.7%
               
ロード全体 42 170 15 19 15 170 26982
Southend出資馬 16 83 8 9 12 83 16143
占有率 38.1% 48.8% 53.3% 47.4% 80.0% 48.8% 59.8%
               
ウイン全体 51 254 16 14 21 254 27849
Southend出資馬 12 78 7 5 6 78 12316
占有率 23.5% 30.7% 43.8% 35.7% 28.6% 30.7% 44.2%
▼ウチのメイン3クラブの、クラブ全体の数字に対する自出資馬の占有率。なんだかんだ言っても、結局は入っているクラブの成績にもたれかかる形になってしまうわけで、突き詰めればその中でいかに「いいとこ取り」をするか、というのがポイントになってくる……ということになります。
 そんなわけで、上記のような表を作ってみました。大雑把なレベルであれば、出走頭数の占有率に比べて成績の占有率が高ければ高いほど、そのクラブとの相性が良い、と考えていいでしょう。印象では、ウインとロードは好相性で、キャロットはブルーメンがいなければ散々、というものだったんですが、数字だけみるとキャロットは掲示板率66.7%というハイアベレージ。不思議に思ったんですが、よく考えたら未出走引退馬が複数いるんでした……そりゃこの表には出ないわ。
 クラブ全体の成績を比べてみると、キャロは別格、ウインとロードは規模が似ているんですが、今年だけで言えば牧場系のわりにロードが健闘した、あるいはバイヤー系のわりにウインが苦戦した、と言えるでしょう。ウインの巻き返しに期待。一方ロードの弱点は明らかで、数が使えてないこと。育成の弱さなのか、厩舎とのパイプの差なのか。とにかくここを改善しないことには、継続的な成績維持は望めないでしょう。



<年度別成績表>

年度 1着 2着 3着 着外 合計 頭数 本賞金 1走当 1頭当
2001 1 2 0 0 3 1 990 330 990
2002 2 1 0 9 12 6 1350 113 225
2003 8 2 7 25 42 12 7470 178 623
2004 8 13 6 79 106 29 11190 106 386
2005 24 11 13 108 156 36 32430 208 901
2006 36 17 15 154 222 47 55321 249 1177
2007 16 17 15 185 233 49 34033 146 695
2008 30 28 28 185 271 59 68569 253 1162
合計 125 91 84 745 1045 109 211353 202 1939
※頭数は年度単位の延べ出走頭数、但し合計欄は全年度トータル
▼ご覧のとおり、過去最高レベルの成績。あとはもう落ちる一方でしょう(えー


▼今年も1年、こんなニッチで気ままなブログにお付き合いいただきありがとうございました。来年もグダグダ感が増すことはあっても鋭さを増すことは決してないことだけは保証しますが(するなよ)、たまに思い立ったようにラディカルなことを書くかもしれないのは相変わらずのはずですので、その時だけでも訪れていただければこれ幸い。
 それでは皆様、よいお年を。