馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

年の始めは皮算用

▼あけましておめでとうございます。今年も一社会人としてのまっとうな人生を棚に上げ、周囲の雑音から耳を塞ぎ、真っ直ぐに前(世間的にはあさっての方向)を見つめて、ひたむきに一口冥府魔道を邁進していきたい所存。と、新年早々こんな体たらくですが、本年もどうぞよろしくお願いします。


▼しかしまぁ皮算用といっても、目標というか目安としては、前から書いている通り

  • 50頭出走
  • 300回出走
  • 本賞金50,000万円

計算式でいくと

  • 出走頭数×5〜6走
  • 出走頭数×1,000万円

ってことで。
 なんというか、あんまり金金言うのもアレという社会通念はわかるものの、もう自分の中でブルーメンブラット以上の感動を得ることはないだろうという確信に似た推測があるので、次にこだわる部分はまぁ収支かなと。2006年産以降は、「馬の出来と募集価格をきちんと天秤にかけて選ぶ」という点にこだわってやってきたつもりなので、向こう数年はきちんとその結果を見届けたいなと。
 そういえば、たまたま最近読み返した本の中に、

僕は良いと思うものに値段をつけるという癖があって、例えば歌詞のようなものにでも、安い言葉、高い言葉というように値段をつけます。値段というといやらしく感じるかもしれませんけれど、その時の自分の覚悟を数字で表すという気持ちがとても大事で、骨董品なども自分ならいくらで買うのかという目で見て、初めてその価値が見えてくるのです。いつも値段は自分で決める。この言葉を使わせてもらうために自分はいくらなら出せるか、と真剣になって見る。こっちよりはこっちの方が良いとか、だんだんと言葉の良い悪いがわかってくる。そんな気がしますね。
森博嗣ミステリィ工作室』

という記述を見つけたりもしました。我が意を得たりと言うか、まぁだからと言っていちいち公開しなければならない謂れも実はないんですけれども、その辺はブログのネタ作りということでひとつ。そもそも品性下劣で売っている(©兵藤信)というところもありますし(そうか?)。
 そんなわけで、あまり金勘定にうるさいのはどうも、という向きには、先に陳謝しておきます。どーもスイマセンした(©響)。


▼個別の馬に関しては、全部触れてるとキリがないので(えー)、とりあえず明け2歳馬の紹介を。

↑ダークサファイア'08(父ワイルドラッシュ・牡・地方・1,000万)

  • 今年の社台サンデーは地方馬。中央の馬も考えたんですが、良いと思う馬はことごとく「自分で決めた値段」と折り合わず。ある意味妥協的なチョイスとなりました。とはいえ血統的イメージに比して硬さがマシっぽく、ボリューミーながらもサイズ的には中型で、大間違いはなさそうかなと。地方入厩という点を考えれば、正直1,000万という募集価格はどうかなと思いますが(地方で2,000万円以上稼ぐのはかなりの難易度)、単純に馬につける値段としてはまずまずかなと。あとは地方競馬で馬を持つというのがどういうものか、身を持って体験できればなと、授業料がてら。その意味でも、収支はともかくなるべく数を使えればなと思いますが、近況写真を見ると当初より硬さが出てきている感じなのでそれが気がかり。



プリンシパルマーゴ'08(父ダンスインザダーク・牡・稲葉・1,400万)

  • 今にして思えば「関東のDID」にわざわざ……というのもアレですが、良く見えたんだから仕方ありません。坂路メインの仕上げで早期デビュー前提のクラブという点を考えると、線の細い長距離砲というのは向いてないんだろうと思うものの、マイネルシュトルムがなかなかいい感じなので、あんな風になってくれたらなぁと。一応重賞馬の下ということもあり、値段も納得。



↑ラフォルトゥナ'08(父キングカメハメハ・牡・石坂・3,000万)

  • この世代のウインは今のところこの馬だけ。3年連続となるウイン&石坂厩舎&笠松牧場枠は毎年狙っているんですが、ここにきてようやくなんとか許容範囲の値段で出てきてくれました。前2頭が4,000万だったり、同じ世代にロックオブジブラルタル牝馬で3,600万とかフレンチデピュティ牡馬で2,800万とかがいるあたりに幻惑された感もあったりなかったり。とはいえ、キンカメ×SSという血統を考えれば、タイミングとしては良かったかなと。この値段だと本賞金5,000万ぐらいは見込まないといけませんが、半兄ナックルパートと同じく1,000万下を勝てればなんとか、と。



↑サワズソング'08(父フジキセキ・牡・小西・2,600万)

  • 多分全然売れてないと思われる1頭。馬は文句なく良いと思うんですが、ダートのおそらく短めという適性予測と、関東の中堅厩舎という条件でこの価格では、そりゃ売れないよなと。僕は3,800万の半兄ウインジェネシスで結構良い思いをさせてもらったので(4,400万のウインブラッドでは痛い目に遭いましたが)ギリギリ納得ながら、もうちょいなんとかならんかなという気も。かといって1,200万のスズカマンボ産駒とか狙っても抽選落ちするし……キャロは旨みがないなぁと改めて思います。



ウェルシュマフィン'08(父シンボリクリスエス・牝・松永幹・2,000万)

  • 偉大なるウェルシュマフィン最後の産駒。シンクリ産駒は基本的に見栄え良く出ることが多いんですが、それを差し引いても、もう少し膝が被り気味なら最高、という出来だと思います。裏筋への負担がどうかと、高齢牝馬の仔だけにきちんと中身が伴っているかどうかがポイント。そこさえクリアしてくれれば、かなり期待出来るのではないかと思っています。



↑コミラス'08(父アグネスタキオン・牝・加用・1,260万)

  • タキオン牝馬その1。キャロットのタキオン牝馬が1,800〜2,800万だったことを考えると、まぁお買い得かなと。同じグリーンでタキオン牝馬だと小島茂厩舎予定の馬も好みなんですが、ロードでも1頭出資済みだけに、ちょっと偏りすぎかなという気もしてちょっと考え中。



↑モスフロックス'08(父スニッツェル・牝・松田国・1,260万)

  • この段階でなんですが、出資を決めた時はあまり気にしていなかったものの、現在ではかなり「直飛>曲飛」という考え方になってきているので、ちょっとどうかなぁというのはあり。その辺まだまだ試行錯誤中です。



↑フェイムドグレイス'08(父キングカメハメハ・牝・西園・1,050万)

  • 募集時はサイズ控えめ、乾燥度低めでどうかなーという気もしていましたが、近況写真はボリューム感も乾燥度もかなりの改善が見られ一安心。欲を言えばもうちょっと胴伸びが出ればなぁとは思いますが、グリーンの同世代3頭の中では今のところ一番期待しています。あとはスパルタ西園流に耐えてくれれば。



サッカーマム'08(父シンボリクリスエス・牡・笹田・2,625万)

  • レディルージュの下。姉以上に勝ち切れなさそうな雰囲気がある上に、笹田厩舎は(というか伊藤雄二チルドレンはおしなべて)コストパフォーマンスの悪そうな管理をしてそうな印象があるので、長い目で見ていきたい1頭。とりあえず2歳戦はあまり考えないようにしたいと思います。



↑レディプラウド'08(父ロックオブジブラルタル・牡・角居・1,995万)

  • 一口始めて3年目に出資したレディプラウド(3勝)の初仔。プラウドは硬いところがあって能力を見せつつも大成できませんでしたが、その印象を受け継ぎつつも、父の影響か多少緩和されてるかなという気も。父ロックオブジブラルタル×母父Spinning Worldという夢の欧州マイラー配合。ぶっちゃけた話、元出資馬の産駒でなければ選んでいたかどうか微妙なんですが、世界のスミイに見初められた点も含め、できれば母の域ぐらいまでには達して欲しいなぁと。



↑シンコウエトワール'08(父アグネスタキオン・牝・藤原英・1,890万)

  • タキオン牝馬その2。好バランスでパーツごとの充実ぶりも上々。ビロードのような艶やかさを持つ皮膚感も含め、かなりわかりやすい「良い馬」だと思います。



↑オーブリエチア'08(父ジャングルポケット・牡・安田隆・1,365万)

  • この世代のエース格と見込んでいる1頭。お金が有るだけ買い占めたいぐらいの気持ちはあるんですが、残念ながらまだそこまで自分の見る目を信じきれないのと、この価格帯だと先行10%割引<様子見メリットだと思いますので、とりあえず2口&あとはじっくり構える感じで。


▼以上12頭がとりあえずのラインナップ。他にもウインプラチナムの下(ダイヤモンドビコー'08)やらロードマジェスティの下(ジャズキャット'08)やら欲しい馬は何頭もいるんですが、自分の中で価格との折り合いがつかず。まぁ元々現役50頭+2歳馬12頭なら十分と言えるので、なるべくは我慢の子の方向で。