馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

先週の出走結果/競馬の神様に感謝(と懺悔)を。

▼披露宴後の放心状態の中、控室で結果をチェックしました。ドリームバスケットの勝利はもちろんですが、トータル33番人気で12着ですから、競馬の神様はいるんだなぁ……と。あと、G1ではなく裏メインの方で御祝儀……というのもまた自分らしいというか。
 ちなみにその時Twitterで、

披露宴終わって放心中。ご祝儀はバレンチノ……ではなくバスケットがくれました。あの馬は実は僕が名付け親で、「幸せを一杯詰め込んで欲しい」という由来だったので、こんなことってあるんだなと不思議な気持ちになりました。競馬の神様、粋ですね。ありがとう。

https://twitter.com/Southend/status/384224241194786816

と呟きました。その中の“幸せ”と書いた部分は、実は“夢”と書いたつもりだったんですが(冠名とはいえ「ドリーム」バスケットですからね)、後から見たらなんかこのようになってました。よく覚えてませんが、相当に浮ついていたんだろうな、としか。でもまぁ、僕が名付け親なのは間違いないんで、「実はそういう意味も込めていました」というのを公式見解とさせていただきたいと思います。笑って許して!


今週の出走馬(4頭+1組)。

▼当日幸が乗ってくれるのは、なんだか縁起が良いですね。

入籍しました。

▼2013年4月18日、私Southendは婚姻届を提出して受理され、5歳下の一般人(この場合非競馬クラスタという意味)の女性と結婚いたしました。

 彼女とは以前より交友はありましたが、昨年の4月18日からいわゆる交際がスタートし、丁度1年で入籍という運びに。期間の短さにしろ途中経過にしろ順調すぎて怖いぐらいですが、同時にこうなるべくしてなったんだという妙な納得もあります。それぐらい、色々なことのタイミングや流れが良かった1年間でした。比べるのも変な話ですが、ブルーメンブラットが府中牝馬Sに勝ってからマイルCSを制するまでに受けていた感覚と似ていて、とにかく「最終的に全ては上手く行くに違いない」という一種の全能感に包まれていた感じです。そうしたマジックというか、ゾーンと呼ばれるような状態は、しかし長くは続かないというのが経験則ですので、浮かれすぎることなく、しっかり地に足をつけて歩んでいきたいと思います。

 今回の結婚に際して、お祝いをいただいた皆様には、この場を借りて深く御礼申し上げます。いい年とはいえまだまだ未熟な二人ですので、何卒今後ともご指導ご鞭撻のほどをお願い申し上げます。


▼このブログの主題である競馬、特に一口馬主について。大方お気づきの通り、ここ最近、具体的には昨年の春先頃からめっきりと能動的な投稿が途絶えていたのは、上記のような事情からです。時間的にも金銭的にも、とても一口馬主絡みにリソースを割けるような状況ではありませんでした。そして、これからもそうだと思われます。

 決してこの趣味に理解がない相方というわけではありませんが、とはいえ一般常識からはかけ離れた額を投じてきたことは紛れもない事実。気儘な独身貴族であったからこそ(限度はあれど)自分の中で許容できていた出費が、状況の変化に伴って許容できない、もっと言えば無意味なものに思えてきてしまったというのが正直なところです(この趣味に興じる方々を否定したいわけではありません、念の為)。トランスワープの件も、もちろんひとつのきっかけではありますが、それがなくとも、このタイミングで一口、引いては競馬と距離を置くことになったであろうことは疑いありません。

 現在出資している馬は最後まで見守りますし(先週末は2勝もしてくれました)、思い入れがある馬の息子や娘、あるいはお小遣いの範囲内で心を奪われた馬に……という可能性は今後も残されています。しかし、口幅ったいながら界隈ではそれなりの(一口廃人としての)地歩を築いてきた一口馬主/ブロガーのSouthendは、今日この日をもって死んだと思っていただいて差し支えありません。

 これまで、ホームページ&掲示板時代から数えれば非常に多くの競馬ファン一口馬主の方々と、有意義な(あるいは不毛な)素晴らしい交流をさせていただいてきました。これまでのご厚情に感謝すると共に、今後の皆様の(競馬)人生に幸多からんことを切に願います。本当にありがとうございました。


2013年AJCC裁決に抗議し、当面の間更新停止します。

▼馬券購入も同様にボイコット突入。好きにしろよ、という話ですが、まぁ一応。

 大野は「着順は(不利がなければ)入れ替わっていたでしょ」と憤慨。多くの騎手からも「これではやり得だ」「こんな新ルールはやめようよ」といった不満の声が上がるなか、萩原師と鞍上は、1着馬の降着を求める異議申し立てを行った。これを受けて審議のランプが点灯されたが、JRAは申し立てを棄却。到達順位の通りに確定した。

【AJCC】バラード勝利も後味悪く…/競馬・レース/デイリースポーツ online

直線で前に入られて完全に勢いを殺されてしまいましたからね。止まったのと同じです。そこからもう一度脚を使って詰め寄っているだけに、不利がなければ何とかなっていたと思います。残念なレースになってしまいました。
競馬ブック誌より・レース後騎手コメント

《2013年からのルール》
降着 ・・・ 入線した馬について、「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に先着していた」と裁決委員が判断した場合、加害馬は被害馬の後ろに降着
失格 ・・・ 極めて悪質で他の騎手や馬に対する危険な行為によって、競走に重大な支障を生じさせたと裁決委員が判断した場合、加害馬は失格


《2013年からのルール》
5位までに入線した馬の着順に変更の可能性がある場合に点灯

降着・失格のルール

▼この改正ルールを初めて読んだ時、僕は実は「メリットの有る改正ではある」と判断しました。理由は、

    • 被害馬と加害馬に明らかな脚色ないし実力の差が「ある」場合に、加害馬陣営が過度な懲罰としての降着を回避しうる

からです。また、被害馬騎手の大袈裟な(シミュレーション的な)アピールの無効化、そして「被害を受けた後に脚があるにもかかわらずそこでレースをやめてしまう」ことへの抑止力としても機能しうる、とも感じました。
 しかし、

今回、トランスワープの大野騎手は不利を受けたあとも追いこんでいるものの、「不利がなくても、加害馬に明らかに先着していたとは絶対的に言えない」との判断から、着順は変わりませんでした。裁決委員の「わからない可能性が数%でもある場合は着順を変えない」という言葉が印象的でした。

https://twitter.com/Motojiko/status/292927359949082625

この裁決委員の言葉が事実だとすれば、少なくとも自分の求める「公正競馬」の要件は満たされませんし、今回の改正で重視された「優勝劣敗」の原則さえ、一周してないがしろにされかねません。上位入線馬について誰の目にも明らかな進路妨害があり、かつそれを踏まえた上で「フラットな状況であれば加害馬が被害馬に先着できたかどうかすぐには判断できない」場合であれば、現行のルール上であっても最低でも審議が必要でしょう。そこから先は判断の分かれるところだと思いますが、個人的には「判断に迷うようなケースは被害馬に有利な裁定を行う」のが、公正(あくまで自分尺度の、ですが)かつ優勝劣敗の原則にもかなう運用だと考えます。


▼新しい降着ルールが「その走行妨害がなければ被害馬が加害馬に<100%>先着していた」(強調部引用者による補足)場合に適用される、という極端なものである……とは理解していなかった自分の誤読には恥じ入るばかりです。ただ、実際に今回のAJCCのようなケースを目の当たりにして、なおかつ一口とはいえ自分が被害馬サイドに立ってみて、「これではやっていられない」と強く感じたのもまた個人的な真実。またそういったことから離れて、このレースのパトロールビデオとゴール前のトランスワープの脚色を見て、それでも「こんなの絶対おかしいよ」と思わないなんて絶対おかしいよ、とさえ思います(※個人の感想です)。
 このルールと今回の運用を是とする向きも相当数いらっしゃるでしょう。また、そもそも興味が無い、という層のほうが全体を見渡せば多数派なのかもしれません。よって今回の抗議は、極めて私的な、ある種のポジショントークと言っても差し支えないものであり、皆さんの理解や共感を得たい、また反論を待って議論を深めたい、という意図はないことを付け加えさせて頂きます。


<参考>

▼危惧がすぐに現実のものとなった形。あと私見ですが、ガトーさんの言う”ラフプレーが社台グループのような大オーナーから称賛されることで、結果的にジョッキーが危険な騎乗を強いられはしないか”という懸念は、もっと深く考慮されて然るべきだと考えます。中には陰謀論の類として一蹴したり、馬主をいまだに貴族や旦那筋になぞらえるような向きもありそうですが、現代競馬においてオーナーという存在が極めて重要な位置にあり、ある意味では騎手や調教師以上に「プレイヤー」である事実から目を背けるのはナンセンスでしょう。

▼内容は勿論のこと(自分がトランスワープの出資者であることを離れれば、今回の件については殿下の把握が近いです)、写真の説得力たるや。


▼いつまで更新停止するかは不明ですが、そもそも私生活が競馬どころではなくなっているという状況において、これがよいきっかけだったという面も正直ありますので、このままフェードアウトというのもアリかなと思ったり思わなかったり。

今週の出走馬(5頭)。

  • ロードアイアン 土曜中山12R 1000万下(ダ1800m) 田辺 前走10着
  • ウインクロニクル 土曜中京2R 500万下(ダ1200m) 松山弘 前走4着
  • トランスワープ 日曜中山11R AJCC(G2・芝2200m) 大野 12/27帰厩
  • ロードシュプリーム 月曜中山6R 2歳500万下(芝1200m) 岩田 12/08帰厩
  • マージービート 月曜中山9R 成田特別(1000万下・ダ2400m) 大野 12/15帰厩

▼引き続きまともに競馬を追えていませんが、大きい着順を取りすぎてなんか麻痺してきました。

今週の出走馬(6頭)。

  • キャトルフィーユ 土曜京都10R 寿S(1600万下・芝2000m) 池添 12/21帰厩
  • ビンテージチャート 日曜中山10R 迎春S(1600万下・芝2500m) 田中勝 前走8着
  • コーディリア 日曜京都8R 500万下(芝2200m) 国分優 前走8着
  • ロードオブザリング 日曜京都11R 日経新春杯(G2・芝2400m) 池添 前走9着
  • マージービート 月曜中山9R 成田特別(1000万下・ダ2400m) 大野 12/15帰厩
  • ベロム 月曜京都5R 3歳未勝利(芝2200m) ▲菱田 12/26帰厩

▼開幕週は出走がなく、キャトルフィーユが今年の走り初めとなります。1頭も出走がなかった週というのは、ここ数年記憶にありませんでしたが、バタバタしていてそれどころではないのでいつの間にか過ぎていました。今週の3日連続開催も全く観戦はできませんが、いい滑り出しを見せてくれることを期待します。

謹賀新年/明け2歳出資馬紹介。

▼皆さんあけましておめでとうございます。すっかりまとも(?)な競馬記事は書かなくなって久しいこのブログですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。


▼上手く行けば今年デビュー予定の2歳馬は以下の5頭。

  • エグジジェ'11(牡・父ハーツクライ・堀厩舎・社台RH・3000万)


6世代目となる社台サンデーでの出資、サンデー→サンデー→サンデー→社台→サンデーときて、この世代は社台に。ひとつ上のベロムと同様、中価格帯の牡馬ということで自分としては結構無理をしてしまいました。サンデーのドリームスケイプ'11とかなり迷ったんですが、最後の最後でヒラメキでこちらへ。とても頑健なタイプとは言い難そうですし、仕上がりも遅そう。それでも伸びしろは大きそうですし、堀厩舎なら焦らずじっくり大成させてくれるのではないか、と期待しています。


昇竜Sを勝ったプレファシオの下になります。なぜキャロットに来たのかな、と思わなくもないですし、全姉は結果が出ませんでしたが、出来自体は良さそう。パンフ写真も悪くはないですが、動画や最新の立ち姿を見ると、文句をつけるようなところはありません。


リアルインパクトの半弟。二匹目の泥鰌、もとへ思い入れで選びました。半姉のウィルパワーにも一時期本気で出資を検討したぐらい、この母の出す仔は馬体的に好みなことが多く、この馬も同様です。インパクトという意味ではG1馬の兄に及ぶべくもありませんが、馬体にはまとまりがあり、父の産駒にしては飛節にも伸びがあって、これなら丸ハズレということはないだろうと思います。


昨年のオレアリアに続いての出資。この母の仔がキャロットに出てくる限り、余程首を傾げる出来でなければ出資はしますので、特にコメントは不要かもしれません。父がどう出るかですが、母系の豊かなスピードが伝わっていれば、ことさら心配することもないでしょう。


もしかしたらグリーン最後の出資になるかもしれない1頭。補償の使い道に頭を悩ませていたんですが、ある瞬間にふと思い立って申し込みの電話をしていました。この厩舎でこの父となるとどうしてもゴールドシップを思い出しますが、そんな贅沢は言いません。芝の中距離以上でコツコツ走ってくれれば。


ラフィアン/ウイン・ロード・セゾンでの出資は今のところなし。おそらくこのまま見送りかと思います。ロードカナロアの下やキャトルフィーユの下はかなり欲しかったんですが、予算的に断念。なにしろ上の5頭が高額馬ばかりだったので、ここまでが限界でした。平均出資総額を2000万円以下に抑えることを目標にやってきましたが、いつまで続けられるかわからないとなった時に、深く考えず欲しい馬を買おうと決めたらこうなりました。これで走らなければ仕方ないという気持ちです。
 ご一緒できた方、よろしくお願いいたします。