馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

サイアーライン別傾向考察・第1回:Northern Dancer系①

【Sadler's Wells系】

  • 集計期間:910928 〜 041226
  • 対象種牡馬頭数:25頭
  • 対象競走馬頭数:903頭
  • 勝馬率(勝馬頭数/出走頭数):30.3%
  • 平均勝利距離:芝1805.3m
  • 平均勝利距離:ダ1597.1m
  • 1頭当賞金:1359万円

オペ1頭(本賞金17億5787万円)で200万円近く平均値を上げちゃってます。

オペラハウスとカーネギーで全出走数の過半数を占めます。ちなみにカーネギーよりフレンチグローリーの方が産駒成績(平均)は上だったりします。客観的に見れば、カーネギーはかなりのイマイチ種牡馬

こうしてマクロな目で見ると、もしオペが出なかったら、日本のサドラー系は誇張なしで”当たりクジ皆無”だったってことになりますね。そりゃ”王子”ローエングリンは出ましたが、この馬に関しては母カーリングの力も大きい気がしますし・・・・・・。


1着- 2着- 3着- 4着- 5着- 着外/ 合計
    勝率 /連対率/複勝率  単回値 / 複回値

                                                                                            • -

全成績 571- 562- 605- 589- 612- 5210/ 8149
    ( 7.0%/ 13.9%/ 21.3%)  70円 / 69円
芝 418- 396- 435- 396- 405- 3272/ 5322
    ( 7.9%/ 15.3%/ 23.5%)  80円 / 78円
ダート 138- 144- 154- 181- 187- 1813/ 2617
    ( 5.3%/ 10.8%/ 16.7%)  49円 / 50円
牝 馬 161- 144- 193- 191- 197- 1949/ 2835
    ( 5.7%/ 10.8%/ 17.6%)  56円 / 62円
1人気 188- 108- 79- 45- 35- 99/ 554
    ( 33.9%/ 53.4%/ 67.7%)  77円 / 84円
マル外 83- 67- 67- 55- 55- 433/ 760
    ( 10.9%/ 19.7%/ 28.6%)  73円 / 67円

                                                                                            • -

圧倒的に芝志向。ダートは走らない、金にならない。


<特記データ>

  • 芝〜1600m:157-131-153-1706/2147(勝率7.3%/連対率13.4%)
  • 芝2100m〜: 62- 51- 61- 466/ 640(勝率9.7%/連対率17.7%)
  • 準OP以上芝〜1600m: 9-12-12- 152/ 185(勝率 4.9%/連対率11.4%)
  • 準OP以上芝2100m〜:23-23-23- 137/ 206(勝率11.2%/連対率22.3%)

イメージ通り長距離志向。まぁ、言わずもがなってとこでしょうか。

  • 中山芝3600m 3-1-1-1-3-2/11

とにかくステイヤーズSにサドラー系が出てきたら黙って買い。単複回収率もかなりよろし。

  • 重賞24勝

ただしテイエムオペラオーで12勝(笑)。

  • 若草S3勝(笑)

ミツルリュウホウ(98年)、ホットシークレット(99年)、ローエングリン(02年)。こうして見るとローエンも結局はサドラー系ってことですか。誰だダート替わりのローエンを嬉々として買ったような血統センスの無いヤツは!? ・・・・・・はーい。

ちなみに2位が武豊で24勝。切れる脚が無いので、前に行くという自己主張が強い騎手が合う・・・・・・?

と思ったら、多分こっちが原因。(山内=藤田ラインで9勝)
ではなんで山内かというと、

  1. 芝志向が強い
  2. 使い倒すので渋いタイプが合う
  3. 欧州のセリで馬を買うので質の良いサドラー系馬が入る

といった複合要因ではないかと推察されます。

  • 2〜3歳:勝率6.7%/連対率13.2%
  • 4歳以上:勝率7.7%/連対率15.7%

普通は出走頭数が少ない2歳時+若くてイキの良い3歳時の方が成績が良いものなんですが、やっぱり晩成傾向が見えますね。これもイメージ通り。

  • 得意コース芝:東京(勝率9.3%/連対率17.7%)・札幌・函館・新潟
  • 苦手コース芝:小倉(勝率5.8%/連対率12.8%)・中京

要するに時計が掛かる(タフな)コースが得意で、そうでないコースが苦手。ただし直線の長い新潟では展開次第で穴を空けます。あと、準OP以上のクラスだとなぜか中山・中京で好成績。乱ペースに乗じやすいんでしょうか。

  • 芝・良  :勝率 7.6%/連対率15.0%
  • 芝・重不良:勝率10.6%/連対率18.9%

要するに時計が(以下略)。

  • 得意コースダ:函館(勝率10.2%/連対率16.1%)・福島・新潟
  • 苦手コースダ:東京(勝率 3.4%/連対率 8.4%)・札幌

これはよく分かりません。なんで函館が抜群に良くて札幌はダメなのか? とりあえず東京ダートでは買うなってことで。


<総括>
一言で言って”重厚長大”。ステイヤーズSに特別な拘りがない限り、敢えて日本でサドラー系に手を出す理由はないでしょう。・・・・・・って、ロードの明け2歳のSingspiel産駒に出資しちゃったよorz


▼次回はNureyev系を。