サンディエゴシチー@札幌2歳Sの配当額を他クラブレートで再計算してみる
▼なんだかんだ言っても、上の表だけではあまりピンとこないところかと思います。丁度、
サンディエゴ 2010/03/01 22:13
初めまして。運よくサンディエゴシチーを持った者です。
サンディエゴシチーの札幌2歳S時の賞金明細ですが・・・本賞金32000000 内国産5400000 付加賞532000
特別出走手当て 416000 獲得合計金額38348000税金相当額6998384 進上金7533200 消費税1050226
手数料5752200 一口単価34028クラブからはサンディエゴシチーのジャンパーがプレゼントされました。
それにしてもすごい引かれますね^^;
http://d.hatena.ne.jp/Southend/20100301/p1#c1267544077
と、前回のエントリにこんなコメントをいただきました。記事の主旨を汲んでいただいた、非常にありがたい情報です。この数字を元に、配当の内訳とその計算式を表にしてみました。書き込んでいただいた数字から逆算して出した部分もあるんで、ひとつの目安としてご覧下さい。
内訳 | 計算式 | 計算結果 | |
A | 本賞金 | 加算 | 32000000 |
B | 距離割増賞 | 加算 | 0 |
C | 内国産手当 | 加算 | 5400000 |
D | 付加賞 | 加算 | 532000 |
E | 出走手当 | 加算 | 416000 |
F | 取得金額 (名目額) |
A+B+C+D+E | 38348000 |
G | JRA源泉 | <F-(F*0.2+60万円)>*0.1 | 3007840 |
H | 進上金(本賞金) | (A+B+C)*0.2 | 7480000 |
I | 進上金(付加賞) | D*0.1 | 53200 |
J | 取得金額 (実質額) |
F-G-H-I | 27806960 |
K | クラブ手数料 | (A+B+C+D+E)*0.15 | 5752200 |
L | 消費税 | (J-K)*5/105 | 1050227 |
M | 配当金額 | J-K-L | 21004533 |
N | 配当率 | M/F | 54.8% |
O | (1/500口当たり) | M/500 | 42009 |
P | 利益分配額 | M-出資返戻金 | 19952665 |
Q | 愛馬会→会員源泉 | P*0.2 | 3990544 |
R | 実配当金額 | M-Q | 17013989 |
S | 実配当率 | R/F | 44.4% |
T | (1/500口当たり) | R/500 | 34028 |
- Fは、レープロやちょっと気の利いた競馬新聞だったら載っていなくもない、名目上の、JRAから馬主に支払われる賞金・手当。Jが、実際に馬主サイドに支払われる金額。
- Kが、友駿で問題(だと僕が思う)のクラブ営業手数料(15%)の算出。それと消費税を引いた分が、出資者に回るお金。
- P以下がちょっとややこしいけれど、もしこれまでの配当額が馬への出資金(維持費含む)を越えていた場合、浮いた分の配当は「利益分配額」としてそこから20%源泉徴収されてしまう、ということ。サンディエゴシチーの場合は馬代金が無料扱いなのかどうか、とにかく今回稼いだ額のほとんどが「利益」とみなされ、ほぼ丸々の20%(Q欄)取られてしまいました。よって、純然たる手取り配当は名目取得金額の44%程度(S欄)となります。
- もっともQ欄の源泉分は、その年度の確定申告を個人で行うことにより還付される可能性があり、そのための資料もクラブから送られてきます(多分友駿も)。
▼さて、この数字を他クラブの計算式にあてはめてみるとどうなるか。試しに、
- キャロット(重賞優勝時クラブ営業手数料3%、JRA源泉会員帰属・月次立替払い)
- ラフィアン(重賞優勝時クラブ営業手数料4%、JRA源泉クラブ帰属)
の2クラブで比較してみましょう。念のため、友駿は
- 友駿(重賞優勝時クラブ営業手数料15%、JRA源泉クラブ帰属)
となります。
内訳 | 友駿 | キャロット | ラフィアン | |
A | 本賞金 | 32000000 | 32000000 | 32000000 |
B | 距離割増賞 | 0 | 0 | 0 |
C | 内国産手当 | 5400000 | 5400000 | 5400000 |
D | 付加賞 | 532000 | 532000 | 532000 |
E | 出走手当 | 416000 | 416000 | 416000 |
F | 取得金額 (名目額) |
38348000 | 38348000 | 38348000 |
G | JRA源泉 | 3007840 | 3007840 | 3007840 |
H | 進上金(本賞金) | 7480000 | 7480000 | 7480000 |
I | 進上金(付加賞) | 53200 | 53200 | 53200 |
J | 取得金額 (実質額) |
27806960 | 27806960 | 27806960 |
K | クラブ手数料 | 5752200 | 1137960 | 1517280 |
L | 消費税 | 1050227 | 1413183 | 1324141 |
M | 配当金額 | 21004533 | 28263657※ | 24965539 |
N | 配当率 | 54.8% | 73.7% | 65.1% |
O | (1/500口当たり) | 42009 | 56527 | 49931 |
差分(友駿から見た) | 0 | 14518 | 7922 | |
記念品 | あり(ジャンパー) | なし | なし |
▼「友駿は出走手当からもしっかりクラブ営業手数料を取ってる」的な細かい違いもありますが、やはりクリティカルなのは手数料率の差とJRA源泉帰属先の違い、ということが分かります。(割愛しましたが、友駿は「優勝時一律の10万円のご祝儀」(1/500あたり200円)も後で請求されると思われます)
キャロットは1/400、ラフィアンは1/100が基本なのであくまで1/500に換算してのことですが、簡単に言えば、キャロットと比べると友駿会員さんは
- 約14000円の記念品(今回はジャンパー)を賞金配当から購入した
という形になるのかなぁ、と。これをどう捉えるかは様々だと思いますが、個人的には会員単位で選択の余地があった方が良いと思いますし、せめて15%一律ではなく実費請求の方がベターじゃないか……という印象はあります。
▼もちろん重賞を勝つなんてクラブライフの中でもそうそう頻繁にあることではありませんし、そこでの扱いの差をどう考えるか、というのは人それぞれでしょう。ただ、後悔しないためにも、クラブを選ぶ前にできるだけの下調べはしておいた方が無難、というのは確か。もし一連のエントリが、皆さんのクラブ選びの一助となれば幸いです。