厩舎選びのために持つべき「思想」
▼突然ですが、自分が一口馬主として出資馬を預託したことのある(と書くと正確さを欠きますが、まぁ修辞的表現として)厩舎を、
- なんとなく「いい感じ」グループ
と、
- なんとなく「やな感じ」グループ
に、あくまで<感覚的に>(満足度の差で、と換言できるかもしれません)分けた上で、その厩舎成績データを以下のように出してみました(中間層は今回は無視)。データはTARGETで集計・2008/08/21時点でのもの。
いい感じ」グループ
調教師名 | 管理頭数 | 内2歳 | 馬房数 | 差引 | 出走数 | 対馬房数 | 連闘 | 長期休養 |
佐々木晶三 | 50 | 20 | 22 | 8 | 272 | 12.4 | 11 | 9 |
山内研二 | 39 | 14 | 24 | 1 | 314 | 13.1 | 23 | 6 |
石坂正 | 45 | 12 | 22 | 11 | 211 | 9.6 | 2 | 9 |
中竹和也 | 48 | 14 | 20 | 14 | 292 | 14.6 | 19 | 12 |
浅見秀一 | 38 | 11 | 20 | 7 | 306 | 15.3 | 19 | 4 |
安田隆行 | 52 | 16 | 22 | 14 | 271 | 12.3 | 13 | 19 |
中尾秀正 | 44 | 12 | 20 | 12 | 229 | 11.5 | 4 | 10 |
西園正都 | 43 | 9 | 20 | 14 | 323 | 16.2 | 18 | 10 |
平均 | 44.9 | 13.5 | 21.3 | 10.1 | 277.3 | 13.0 | 13.6 | 9.9 |
「やな感じ」グループ
調教師名 | 管理頭数 | 内2歳 | 馬房数 | 差引 | 出走数 | 対馬房数 | 連闘 | 長期休養 |
藤原英昭 | 55 | 10 | 20 | 25 | 203 | 10.2 | 3 | 13 |
藤沢和雄 | 72 | 7 | 24 | 41 | 304 | 12.7 | 16 | 21 |
宗像義忠 | 54 | 19 | 20 | 15 | 237 | 11.9 | 8 | 15 |
萩原清 | 60 | 14 | 22 | 24 | 212 | 9.6 | 6 | 17 |
友道康夫 | 50 | 13 | 20 | 17 | 197 | 9.9 | 7 | 13 |
松元茂樹 | 54 | 11 | 20 | 23 | 263 | 13.2 | 20 | 15 |
後藤由之 | 47 | 10 | 20 | 17 | 212 | 10.6 | 2 | 14 |
藤岡健一 | 46 | 7 | 20 | 19 | 257 | 12.9 | 14 | 7 |
平均 | 54.8 | 11.4 | 20.8 | 22.6 | 235.6 | 11.4 | 9.5 | 14.4 |
※馬房数はhttp://www.jra.go.jp/news/200802/022801.htmlを参照
※出走数は過去12か月分を集計(中央のみ)
※「差引」欄は(管理頭数−2歳馬数−馬房数)という計算式の解。数字の意味合いは……なんとなく察してください(えー
<追記>
※「連闘」数と「長期休養(半年以上の休養明け出走)」数を追記。やっぱり所謂「引っ張り」「放置」が嫌い、という把握になりそう。となると、安田隆厩舎なんかは結構要注意なのかも……一方、藤岡厩舎は再評価してもいいかも
▼太字の部分で顕著に差が出ました。この数字を鵜呑みにするなら、僕は一口馬主として、
- 管理頭数を絞った
- 出走回数の多い
厩舎が好みだ、ということになりそうです。なんとも俗物なことで……と我ながら思わなくもありませんが、これが正しいとすれば、この2行の条件に「〜するべき」という語尾を付けるのが、自分の競馬観というか、一口馬主として調教師に要求する「思想」なのではないかと思います。って、やっぱり俗物すぎるなそれじゃ。
ただ、「出走回数が多い」(1頭当たりとか1馬房あたりとかの)というデータだけ見ると、
- 「無理使いをする」
という解釈と、
- 「馬房の回転が上手」
- 「馬を壊しにくい」
という解釈が両方できるわけで、その辺がエクスキューズになるのかな、とも。山内厩舎なんかはちょっと言い訳しづらいですけど。そういえば昔からサンコメーテスとか妙に好きだったなぁ、とか。
▼まぁ元が感覚的評価からの色分けだけに、「単に持ってる馬の当たり外れの差じゃねーか」という見方もできそうで、それは確かに事実の一面ではあるんですが、しかしとりあえずひとつの<仮説>としてデータを出してみた次第。
このへん評価基準としては非常に底が浅いというか、絶対的な要素数が不足している感はあって、本当は面接でもして調教師の競馬観を確認したり、自分の競馬観とすり合わせたりできればいいんでしょうけど、それができない一口馬主としては、この程度の対策しか取れないしなぁ、というのが正直なところです。あと、仮に実際直接話を聞けたとしても、言行不一致が甚だしい(ように見える)調教師もいるわけで、むしろデータマイニング的に傾向をあぶり出していった方が真実に近づける場合もあるのではないかな、と。
ちなみに敢えて勝ち鞍とか「成績」データを省いたのは、その辺は水モノだろうという考え方に立ってのこと。
▼以上、
あと某馬主さんの日記(謎)に触発されてのエントリでした。今回は勢いで上げましたが、掘り下げられるようならもっとちゃんとしたのを書くかも。これじゃ思想でも何でもなく単なる願望というか要求ですし。