馬の気持ちはわからない(一口馬主遺産)

『馬の気持ちはわからない(『傍観罪で終身刑』改メ)』(http://d.hatena.ne.jp/Southend/)の移転先にして遺跡です

ダーレー・ジャパン・ファームの行く末は?

▼今日発売の週刊競馬ブックに、ダーレー・ジャパン・ファーム(DJF)の高橋力代表のインタビューが3ページにわたって掲載されていました。気になるダーレー・ジャパン(株)とダーレー・ジャパン・レーシング(有)の代表解任劇についても多くの紙面が割かれていましたが、その件についての高橋氏の印象は以下のようなものだったようで。

━━解任通告の理由というのは?
 それがはっきりしないのがまた困ったところなのです。ただ、私のポリシーとアドバイザーであるジョン・ファーガソン氏のポリシーが、かなり乖離してきてしまっているということは最近感じていました。私としては、既存の生産者の方々と共存共栄をはかることを重要視してきました。そのためには既存のシステムを揺るがしてしまうような急激な変化は避けなくてはなりませんから、意識してゆっくりと、慎重にやってきた部分がありました。しかし、ファーガソンしにしてみれば、それが生ぬるく映ったのか・・・・・・もっと急激な発展を望んできているんです。
週刊競馬ブック2007/11/18号P89より抜粋

・・・・・・ということで、元々競馬会職員を父に持つという背景もありドラスティックな改革を意識的に避けようとする高橋氏の意向に、ダーレー本家サイドからノーを突きつけられた格好ではないか、という話のようです。ではなぜDJFの代表は継続なのかというと、

DJFというのは、90%を高橋力個人が出資し、残りの10%を投資会社に出資して貰っている牧場です。ですから本来は「高橋力牧場」とでも名乗るのが適当なのかもしれません。
週刊競馬ブック2007/11/18号P90より抜粋

これは全然知らなかったんですが、なるほど、それでは解任もなにもないか。あるとすれば、ハコである牧場から中身である馬と「ダーレー」の名を引き上げるか(これは無理があるか?)、もしくは高橋氏からダーレー・ジャパン(株)が牧場の権利を買うか、という方向性でしょうか。よく分かりませんが。

とにかく、いま私ができることはポリシーを崩さず、DJFという日本の一生産者としてできる限りのことをしていくだけです。昨年あたりから、私の進退に関して根も葉もない噂がまことしやかに流布したり、外国人のスタッフが送り込まれてきたり、じわじわと何かが押し寄せてきているのは確かです。これらが大きな波となってやってきた場合には・・・・・・率直なところ、私一人では持ち堪えられるかどうかわかりません。
週刊競馬ブック2007/11/18号P90より抜粋

頑張れ、と思いつつ、頭の隅では「これで高橋氏が放逐されて“侵略外資としてのダーレー”という構図が明確に(まぁファーガソン氏が表立ってそんな顔を見せることはないでしょうけど、実質的なスタンスとして)なるならなったで、展開としてはむしろその方が面白いかも」と考えてしまう自分もいます。例えばダーレーという「黒船」に対し、日高と社台が「公武合体」する・・・・・・みたいな。いや、どっちかというと日高が幕府で社台グループが雄藩連合って感じか。まぁいずれにしろ厳密な比喩ではなく、単なるイメージというか、妄想の域ですけど。


▼そんなこんなで、10年後、いや5年後が楽しみなような不安なような。とりあえず、ダーレーが一口クラブを始めたらどうしようかなぁ。ムーンバラッドやダージーやマリエンバードあたりには魅力をあまり感じませんが、アルカセットアドマイヤムーンあたりは普通に良さそうですし、グランデラも出足はイマイチですがチーフベアハート的な面白さがあるかも。あとDiktatやXaar産駒なんてのは、良し悪し以前に趣味的に食指が動いてしまいそう。でも育成の差がなぁ・・・・・・って、今からこんなこと考えてても仕方ないんですが。


<関連>
ダーレー・ジャパン - Wikipedia
▼今後の推移はここをチェックしておけばいいかも(えー)。